会社からの年金上乗せ額は、一時所得とされます
社会保険の届出ミスで年金が減ることがあります
会社側の社会保険の届出ミスで、社員が本来よりも少ない厚生年金保険料しか負担しなかった場合、その社員が将来受取る厚生年金も少なくなってしまいます。
仮に、社員から徴収した保険料を、会社がきちんと社会保険庁に納付していない場合であれば、社員は本来の年金額を受取ることができなくなってしまうため「年金記録の訂正」が可能となり、過去に遡って保険料を納付することができます。
しかし、社員の保険料負担額自体が少なかった場合は、社員が負担した保険料に対して支払われる年金額が少なくなるわけではないため、過去に遡って追加で保険料を納付することができず、「年金記録の訂正」の対象とはなりません。
上記のような社員の保険料自体が少ない場合に、将来少なくなってしまう年金の代わりに、会社が社員へ補償金を支給することがあります。
さらに、社員が納得できるよう、算定される年金額よりも多い金額を、慰謝料相当額として支給することもあります。
しかしこの場合、会社が社員へ支給した補償金は、心身又は資産に加えられた損害等に起因する非課税所得にはあたりません。
また、補償金に含まれている慰謝料相当額についても同様で、慰謝料相当額も含めた補償金のすべてが一時所得と判断され、課税の対象とされます。
2011/12/16
- 所得税