ドグラ・マグラ(小野)
日本3大奇書の一角、「ドグラ・マグラ」を最近読了しました。
この本は1935年に刊行された推理小説なのですが、内容があまりにも突飛なため、「本書を読破したものは、必ず精神に異常を来たす」と称されているアブノーマルな作品です。
幸い、私は今のところ精神に異常を来たしていないのですが、今まで読んだ小説とはその性質を異にしすぎているので、残念ながら面白い面白くないの判断がつきません。物語を要約することすら難しく、語るに語れない作品です。
文章も特に序盤は読解不能なものが多く、読み飛ばした箇所もあるのですが、ただ、ページをめくる手は止まりませんでした。
続きが気になるというよりは、世界観にのめり込んでしまうといった感覚でしょうか。
確かに内容は、ぶっとんでいてまともに読み進めることができない部分もあるのですが、内容や構成はしっかり練られていて、読み終えた後には良い読後感が待っていると思います。
ただ、一度読んだだけなので、私も完全に内容を理解しておりません。2度3度読む必要があるようです。
80年前の作品ですが、一部を除いて、文章の構成は決して読みにくいものではありませんので、ありきたりな推理小説に飽きた方や、読み終わった後も自分を強く持っていられる自信のある方はチャレンジしてもいいのではないでしょうか。
2013/06/14
- スタッフの雑談