[書評]君たちはどう生きるか (武田)
この本は、「日本少国民文庫」全16巻の5巻目にあたります。
吉野源三郎氏により著されました。
コペルニクスから引用された「コペル君」と名付けられた少年の精神的な成長を通して、人生の生き方に対する大切なヒントやメッセージを発信しています。
本書の中では、実際に少年期や青年期に直面する心の葛藤が見事に描かれています。
そして、コペル君に起きた出来事に対する気づきを、おじさんとのやり取りを通じて深みのある人間として気づくべき本質へと引き込んで行きます。
人は日々喜怒哀楽の出来事に囲まれています。
出来事は起こった事象であり、大事なことは、その事象の何を感じとって、喜怒哀楽の気持ちに通じたのかを探ることだと著者は言っています。
人生の中で、何を感じ取り、何を創り出すのかという大命題に意識を向けてくれる大変素晴らしい本だと思いました。
2012/07/26
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