[書評]税務署の裏側 (武田)
元国税調査官が暴くという副題がついている通り、税務署出身の著者が、税務署の内幕をバッサリと明らかにしています。
その内容は、一般のの納税者がびっくりするほどの内容です。
まずは
税務調査の不公平
から始まります。
正直者が馬鹿を見るという目次もあり、納税意欲がどんどん下がって行きます。
次に
税務署の人事における天下りを含めた不公平
では、知識のない幹部職員や、役に立たない基礎研修のための税務大学校の実態を暴き、
そして
OB税理士に対する税務署の対応の不公平
置いては、申告能力のないOB税理士のために便宜する税務署の実態が明らかに、
最後に
税務署員の勤務実態を一般企業と比較した場合の不公平
として、暇な業務の実態や、税務署員の公務員としての優遇制度などその行きすぎた実態が暴露されています。
個人的な感想としては、税務署員の全員が当てはまるわけではないと思いますが、少なからず税務署の体質が記載されていると思いました。
私も税理士として、税務調査などで税務署員と対峙したりします。
税法に精通している方とそうでない方が二極化するように思います。ついこの間の調査では、簿記の基本である仕訳すらイメージできていないような方が担当者でした。
税務調査を気にされる納税者の方は多いです。
本書を一読されると、税務署の裏側がのぞけるかもしれません。
2012/06/25
- 読書発表・本紹介