4月より医療サービスが変わります (北川)
4月は何かと環境の変化が多い時期ですが、その中で今日は4月から変わる医療サービスについて、その背景含め患者目線で少しだけご紹介したいと思います。
ご承知の方もいらっしゃるかと思いますが、日本では、診療報酬が2年に1回、介護報酬が3年に1回見直されます。
平成24年4月はその二つが同時に改定する年だったこともあり、『社会保障と税の一体改革』といったニュースが多かったわけです。
今後ますます少子高齢化が進み、年金の財源や社会保障費の財源不足が懸念されています。
また、病院の6.7割がが赤字経営、病院勤務医が過労で悲鳴など問題が山積み、、、
そんな厳しい背景の中、具体的に4月から変わる医療サービスを少しご紹介します。
?診療所(医科)での医療費負担額はほとんど変化はありません。
?歯科での医療費が若干上がります。
?病院で内科と整形外科など、同じ日に同じ医療機関で2つの診療科を再診する場合、4月からは2科目でも再診料(半額)がかかるようになりました。
?病院から金曜入院、月曜退院を勧められることが多少、減るのではないかと思います。
背景には、病院が手術を行うことが少ない土日の入院料を稼ぐのに国がメスを入れ、金曜入院、月曜退院の割合が高い病院の入院基本料を減額する改定があったからです。
?4月からは高額療養費制度が変わります。
医療費の窓口負担には、年収により上限が設けられていますが、外来患者の場合は今まではいったん窓口で全額医療費を支払い、後で上限を超えた部分が返還される仕組みでしたが、4月からは、事前に認定書の交付を受けていれば、上限額以上を窓口で支払う必要はなくなります。
?薬局では、今まで以上にジェネリック薬品を勧められると思います。
薬代を安く抑えたいという人は事前に先生に相談しておくとよいかと思います。
ざっとご紹介させていただきましたが、最後に一言だけ。
これから、ますます財源不足が深刻化するのは目に見えています。
消費税が10%に増税されてもなお、財源不足は解消されません。
しかし、私たちにもできることはあります。国民一人一人が自分、周りの人の健康に気を遣い、支えあい、病院のお世話にならないことが日本を救う方法の一つだということを忘れてはならないと思います。
2012/04/14
- 企業経営や時事について