[書評]死の壁 (武田)
何か問題が起きたときとか、わからないことがあった時、、、
すぐに答えを求めてしまいませんか?
特に私は「正解がない」ことに大きな不安を感じてしまいます。
本書では、
人生の問題に正解はない その答えを求めること自体に意味がある。
わからないから調べる面白さがある。
何でも「調べればわかる」「見ればわかる」ということはない。
しかし一つだけ確実なことは、人生の最終解答は「死ぬこと」。
そして、皆わかっていると思い込んでいるが、自分の死については、想定していない。
として、そのようになった理由などが様々な角度から述べられています。
そして、
自分の死について考えても仕方が無いし、答えもない。
人は近親者の死を考えた時に、自分の死が周囲に与える影響を考える。
死という事実は事実でしかなく、死という事実に対して、その死という経験を生かす生き方をするべきで、生き残ったものの考え方が大切である。
それを踏まえ、死に直面した時に、どの様な態度を取るかによって周囲に与える影響がかわり、意味を持つようになる。
そして、実は日々人生のあらゆる行為は取り返しがつかないことが多く、その事を死位に歴然と示しているものはない。
と締めくくっています。
本書の帯には、「死について考えておくと安心して生きられます」とあります。
イメージとしてもっと切羽詰まった漠然とした不安な感覚から、本書を読むことにより、日々の業務を見直せるのではという勝手な期待がありました。
しかし、締めの部分での本書を読んだ納得感はありましたが、当初の期待という点では、もっとマッチする帯のコピーがあるのでは?と個人的には違和感を覚えました。
2012/01/30
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