絶対にゆるまないネジ(辻本)
先日、東京スカイツリーに採用されているネジが話題になりました。
これは「絶対にゆるまない」ことを売りにしていて、日本だけでなく世界中で 引き合いがあるようです。
このネジを作っているのはハードロック工業という大阪の中小企業で従業員は50人程度だそうです。
その会社の社長のモットーは「喜んでもらうこと」であり、そのことを象徴する出来事が書かれていました。
約40年前、かつて経営していた会社で販売していた商品にクレームがあったときの話です。
その商品も「絶対にゆるまない」をキャッチフレーズにしていたのですが、激しい震動によってわずかにゆるんだということでした。
既に多くの顧客から信頼されていたこともあり、他の共同経営者はこのクレームを重要視しませんでした。
しかし、社長は「お客様を喜ばせるはずの商品が逆におこらせてしまった」ということで本当に「絶対にゆるまない」ネジを作るために当時の会社を無償で譲渡し、現在のハードロック工業を立ちあげたのです。
そして40年後の今回、東京スカイツリーで使用するネジの決定に際して競合したのがかつて無償で譲渡した会社だったということでした。
苦境に立っていると言われている日本の製造業ですが、まだまだ日本の技術は世界に通用すると感動しました。
2011/05/09
- スタッフの雑談