『LLPの外部との関係についてのQ&A』
前回では、LLPの運営についてQ&A形式でご説明しました。今回もQ&A形式でLLPの外部との関係についてご説明します。
Q1.LLPはどのように取引先等との契約を結ぶのですか?
LLPは、売買契約、雇用契約、業務委託契約やライセンス契約などの事業に必要な契約を、組合員の肩書き付き名義で取引先等と結ぶことになります。
雇用契約に関しては、必要な手続きを行うことにより、その従業員が労働保険や社会保険に入ることが可能です。
Q2.LLPは金融機関で口座を開設できますか、融資を受けられますか?
民法組合では、組合の業務執行者の肩書き付き名義で金融機関に口座を開設できることとなっており、LLPも同様の取り扱いになると考えられています。
また、融資条件にかなえば、金融機関からLLPの事業について融資を受けることも可能です。
ただし、LLPは株式会社ではないので、株式公開(IPO)はできません。
Q3.LLPは許認可の必要な事業を実施できますか?
各法律の規定・運用に応じて手続きを行うことでその事業を実施することが可能です。
基本的な考え方としては、組合として許認可を取得するのではなく、各組合員が当該許認可を取得した上で、必要に応じて許認可を有する者が集まって共同事業をする旨の手続きを行うこととなっています。
Q4.LLPは補助金を受けることができますか?
LLPの組合員が個別に手続きを行うことで補助金を受けることが可能です。
また、LLPは中小企業が連携する際の選択肢の一つであり、このたび国会で成立した「中小企業新事業活動促進法」の支援を受けることが可能です。
Q5.LLPでの財産の所有形態はどうなっていますか?
LLPでは、組合員の合有財産として、不動産や動産、知的財産を所有することとなります。
2005/10/19
- 特殊法人