外形標準課税導入で影響を受ける法人は?
平成16年4月1日以後に開始する事業年度から「外形標準課税」が導入されました。あなたの会社がどのような影響を受けるのか、まずはこの税金のことを理解して下さい。
「外形標準課税」ってどんな税金?
外形標準課税とは、従来その所得のみが基準となっていた法人事業税について、所得のみではなく、その事業規模や活動量も
基準にして課税しようとするものです。
企業はその活動を行うにあたり、地方自治体から各種の行政サービスを受けています。
外形標準課税は、そのために必要な経費を公平に負担するためとして、都道府県に納付する税金(法人事業税)として、
導入されることとなりました。
具体的にな課税標準及び税率は次のようになります。
(従 来) 所 得×9.6%
(外形標準課税導入後) 所 得×7.2%
+
資 本 割×0.2%
+
付加価値割×0.48%
※資 本 割・・・資本金+資本積立金
※付加価値割・・・賃金+純支払利子+純支払賃借料+単年度損益
このように、外形標準課税対象法人は「付加価値額」「資本等の金額」などが課税標準となるため、その部分が都道府県知事による調査の対象となり、その結果しだいでは法人税と同様に、更正、決定が行われるということにもなりかねません。
「外形標準課税」の対象法人となるのは?
外形標準課税の対象となるのは、期末の資本金が1億円を超える普通法人です。
中小企業については、税負担への配慮などから対象外とされました。
外形標準課税導入の影響を最もうけるのは、期末資本金が1億円超の赤字企業ということになるでしょう。
ただし、対象法人であっても赤字が3年以上続いている企業や創業5年以内の赤字企業に対してはその徴収を最大6年間猶予する等の措置も設けられています。
この措置は対象法人の申請に基づくこととされているので、上記の要件を満たす場合には注意が必要です。
2004/06/23
- 法人税