住宅ローン控除の対象住宅が改正に
平成17年度税制改正で、住宅ローン税制等の諸制度の対象に、耐震基準等を満たしている既存住宅(中古住宅)を加える改正が、行われることになりました。
従来の適用要件は?
住宅ローン控除とは、10年以上のローンを組んで一定の住宅を取得、または増改築した場合に、年末借入れ残高の合計額をもとに計算した金額を、各年の所得税額から10年間にわたって控除するものです。
いままで住宅ローン控除を適用できる中古住宅には、下記のような制限が設けられていました。
・マンションのような耐火建造物で築25年以内
・木造建のような非耐火建造物で築20年以内
たとえ耐震性を備えた建造物であっても、築後経過年数が制限を超えてしまっていると控除対象とはならず、せっかく住宅を取得しても控除適用外となる納税者が現れていました。
耐震基準を満たしている中古住宅とは?
今回の適用基準となる新耐震基準は、昭和56年6月に施工されたものですので、昭和57年以降に建てられた建物は、今回の改正の要件を満たしていると考えられます。
また、昭和56年以前に建てられた建築物に関しても、建築士による耐震診断を受け、新耐震基準をクリアしていると証明された場合には、この規定の適用が可能となります。
適用時期は?
平成17年4月1日から取得等したものに適用されます。
それ以前に取得した建造物は、今回の改正の適用対象とはなりません。
その他の住宅税制
上記の要件拡充は、住宅ローン控除以外にも下記の税制についても行われています。
・「特定の居住用資産の買換え等の場合の長期譲渡所得の課税の特例」
・「住宅取得資金に係る相続税精算課税制度の特例」
・「住宅用家屋の所有権の移転登記又は住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置」
2005/01/25
- 所得税