税務情報ヘッドライン

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人材投資促進税制の創設

 平成17年度税制改正大綱が去る12月15日、発表されました。この中でも注目されている改正の一つとして「人材投資(教育訓練)促進税制」があります。今回はこの改正について見て行きたいと思います。



改正の趣旨は?

 産業競争力の源泉となる人材を育成・強化する観点から、人材投資の減少傾向を拡大に転じさせると共に、企業における戦略的な人材育成への取組を強力に後押しするため、人材育成に積極的に取組む企業について教育訓練費の一定割合を法人税額から控除する制度が創設されました。



人材投資促進税制とは?


 教育訓練費を基準額より増加させた企業について、一定金額を法人税額から控除することができる制度です。また、中小企業については、特例制度が設けられています。

 


税額控除額


【前提条件】 

 前提条件として(1)を(2)より増加させた企業が対象となります。

(1)当期の教育訓練費の額

(1)前2事業年度の教育訓練費の平均額(基準額)


【控除額】

この税制で控除される税額は次のそれぞれの額になります。 

○基本制度の税額控除額(すべての企業)  

((1)の金額−(2)の金額)×25%

※法人税額の10%を限度


○中小企業特例の税額控除額

(1)の金額×税額控除率

※税額控除率=増加率×0.5(上限20%)

※増加率=((1)の金額−(2)の金額)÷(2)の金額×100

中小企業の場合は、法人住民税においても、課税標準額を税額控除後とする特例があります。



具体例


【前提条件】

(1)今期の教育訓練費    180万円

(2)前2事業年度の平均額 100万円


【控除額】

○基本制度の場合

(180万円−100万円)×25%=20万円

○中小企業特例を適用した場合

180万円×20%=36万円

・税額控除率=増加率(80%)×0.5=40%>20% ∴20% 

・増加率=(180万円−100万円)÷100万円=80%


 

適用開始時期


平成17年4月1日以後に開始する事業年度からの適用となり、3年間の時限措置になります。



教育訓練費の具体例


・講師・指導員等の経費

・教材費

・外部施設使用料

・研修参加費

・研修委託費



導入の背景


人材投資促進税制が必要とされる社会の背景としては、次の3つが挙げられます。

・すぐに利益につながらない人材投資の減少、それに伴う労働生産性の低迷

・団塊世代の定年、若者人口の減少による人材育成の緊急性の高まり

・人材の国際競争で欧米・中国に劣後する恐れ



相談は無料!お気軽にお問い合わせ下さい!



京都・大阪の税理士ならアイネックス税理士法人

2005/01/14

  • 法人税

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