税務情報ヘッドライン

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消費税の軽減税率とインボイス方式

最近よくテレビなどで消費税増税の先送りについての報道を見られると思いますが、平成29年4月に消費税を現在の8%から10%に引き上げることが今のところ決定しています。

消費税増税と同時に導入される食品、新聞等の軽減税率や、請求書のインボイス方式についての議論も活発に行われています。

そこで今回は、この「インボイス方式」とはどのようなものなのか情報を発信していきたいと思います。



【1】インボイスとは?


 そもそもインボイス(invoice)とは日本語で言うと、荷送人が発送貨物の 品名・数量・価格・代金の支払い方法、売買・保険に関する事項などを記載して、荷受人に送付する明細書の事を言います。いわば、送り状や請求書の事を言います。


【2】インボイス方式とは?

 インボイス方式とは仕入側である課税事業者は、売上側である課税事業者が発行するインボイスに記載された消費税額のみを控除することができる、仕入税額控除の方式をいいます。

 EUではこのインボイス方式が採用されています。


 このインボイスには次の事項を記載することが義務付けされています。


(1) インボイス発行事業者の氏名又は名称及び登録番号


(2) 取引を行った年月日


(3) 取引の内容

 ※軽減税率対象資産の譲渡等である場合には、その旨も要記載

(4) 税抜価額又は税込価額を税率の異なるごとに区分して合計した金額及び適用税率

(5) 消費税額等

 詳細な情報を記載することによって、国は、事業者が納税する税額を正確に把握することが目的となっているようです。




【3】適用開始時期

 消費税の軽減税率は平成29年4月1日から開始されますが、インボイス方式は平成33年4月1日から開始されます。



【4】今後の展望


 適用開始時期は上述の通りですが、軽減税率が始まってからインボイス方式が始まるまでは繋ぎとなる簡素な経理方式として「区分請求書等保存方式」が採用されます。


 この区分請求書等保存方式は現在採用されている請求書に次の事項を記載しなければいけません。

(1) 事業者の氏名又は名称

(2) 取引を行った年月日

(3) 取引の内容

 ※軽減税率対象資産の譲渡等である場合には、その旨も要記載

(4) 税率ごとに合計した対価の額

 ※交付を受けた事業者による追記も可




【5】まとめ


 平成29年4月1日から消費税の軽減税率が始まりますが、平成33年3月31日までは「区分請求書等保存方式」が採用され、平成33年4月1日からは「インボイス方式」が始まります。


 請求書の記載事項がいずれの場合も現行の請求書とは少し記載内容が異なります。


 今回は、インボイス方式が採用された場合の請求書の記載事項等について説明いたしましたが消費税増税が先送りにされる可能性もありますので、今後の展開には要注意です。

 


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京都・大阪の税理士ならアイネックス税理士法人

2016/04/01

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