ここだけは押さえておきたい今年の年末調整〜Part 2〜
前回のPart 1では19年度の改正点や年末調整の基本的な事項を紹介しましたが、Part 2では年末調整の具体的な流れとチェックポイントを中心に紹介いたします。
*年末調整の流れ
(1)所得控除額の確認
年末調整を正しく行う為には正確に所得控除額を計算しなければなりません。その為、年税額の計算を行う前に各人に適用される控除の種類や控除額、必要書類の確認を行いましょう。
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□本人:障害者、寡婦、特別の寡婦、寡夫、勤労学生に該当していませんか?
□配偶者、扶養者:障害者、70歳以上に該当していませんか?
□扶養者:同居している70歳以上の親に該当していませんか?
□配偶者控除、 配偶者特別控除:ダブル適用はしていませんか?
□配偶者控除:配偶者の合計所得金額が38万円以下になっていますか?
□社会保険料控除:国民年金保険料には保険料納付証明書がついていますか?
□生命保険料控除:一般と年金で区別されていますか?証明書はありますか?
□損害保険料控除:対象は地震保険料控除、長期の損害保険料になっていますか?
(2)本年分の給与金額と徴収税額の計算
具体的な計算事務のはじめとして、月々の支払った給与の金額と源泉徴収税額を各人別の「平成19年分給与所得に対する所得税源泉徴収簿」によって集計し、それぞれ年 間の合計額を集計します。
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▸給与に含めるもの
□今年中に支払が確定した給与等で未払いのもの
例)年末賞与の一部を来年に分割払い→賞与の全額が今年の給与の金額となります。
□途中入社の人の前職の給与
▸給与に含めないもの
□通勤定期代またはそれに代る通勤手当 → 100,000円(消費税込)以下の金額
□通常の勤務時間外における日宿直料 → 4,000円以下の金額
(3)課税給与所得の計算
(2)により集計した給与の総額から給与所得控除後の給与の金額を求めます。その後、(1)により確認した所得控除額を差し引いて課税給与所得金額を計算します。
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□早見表「給与所得金額の算出表」を使いましょう!
□給与の総額が660万円以上の場合は、算出表の計算式で計算してください。
次回Part 3では、年税額の計算からの流れを紹介します。
2007/12/06
- 年末調整