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家族信託の活用例④ 共有名義の建物を家族信託契約にする


「アパートを兄弟姉妹数人で相続し、共有名義で持つ」ということは珍しくありません。

しかし、年数が経ち、大規模修繕を行おうと計画した時に、例えば所有者の1人が認知症を患うなど意思判断能力がない場合、大規模修繕ができなくなるということをご存知でしょうか。

大規模修繕を行う場合は、共有者全員の同意が必要になります。

1人でも同意が得られない場合、実行できなくなりますので、共有者の1人に意思能力がない者がいる場合、大規模修繕の実行は困難になります。

こうした場合、成年後見制度を活用すると一部可能になる場合がありますが、手続きに時間がかかり、すぐに対応できない場合も見受けられます。

そこで、事前に家族信託を利用することにより、対応可能となるケースをご紹介します。

 ・兄弟姉妹4人(70代~80代)で不動産を所有し、長男には50代の息子がいる。

 ・20年以上前に相続で引き継いだアパートについて、大規模修繕を検討中。

 ・長男が代表で管理しているが、最近、健康状態に自信がなくなり、
  高齢の弟妹より自分の息子に管理等の手続きを頼みたい。

この場合、兄弟姉妹4人が健常であるうちに、「兄弟姉妹4人を委託兼受益者」「長男の息子を受託者」とした信託契約を結びます。


家族信託契約後は、

● 将来、共有者の誰かが意思能力や判断能力が失われた事態になっても、
  このアパートの管理や処分は受託者(長男の息子)の権限で行うことができます。

● 仮に、今すぐアパートの売却を考えたとしても、高齢である兄弟姉妹の4人が売却の条件等の交渉や判断を行うのが
  困難ですが、受託者がこの4人に代わり、交渉等の権限を持つことができます。

● もし、長男に相続が発生した場合、長男が持つ「受益権」を長男の子が相続するため、通常の相続と変わりありません。
  引き続きアパート全体の売却を含めた処分の権限を受託者(ここでは長男の息子)が行使することができます。

● たとえ売却せずに、兄弟姉妹共有の財産として所有し続ける場合においても、
  大規模修繕や建て替え等の契約権限を受託者に集中することができ、
  共有者全員の承諾と協力を得る必要がなくなります。
  (賃料収入・費用負担は従来通り兄弟姉妹4人のものです。)



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 第3回 遺言書と家族信託の違い

 第4回 家族信託のメリットとデメリット

 第5回 家族信託と成年後見制度の違い

 第6回 家族信託の活用例① アパートを信託する

 第7回 家族信託の活用例② 母親が住む自宅を家族信託の利用で将来に備える

 第8回 家族信託の活用例③ 非上場株式を信託する


                                           アイネックス税理士法人
                                        相続事業承継コンサルタント部



2019/10/16

  • 相続税・贈与税
  • 事業承継

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