税理士川端雅彦コラム

KAWABATA MASAHIKO COLUMN

vol.53「そんな会社の設立はおやめなさい!」

小泉構造改革の成果として、過日福田官房長官が
「1円で会社が設立できる制度ができてから、すでに4000件?の会社が設立された。」
「これは、小泉改革の成果だ!」
と息巻いていたことをご記憶の方もおられると思います。
しかし、私はこれは原因と結果を逆さまにとらえていると思うし、非常に筋のわるい制度だと思う。
つまり、この制度があったから「起業」したのではなく、「起業」するときにこの制度があったから、活用したまでのことである。
京都から大阪まで電車で行こうと思っていたら、友達が車で行くので無理を言って乗せてもらった程度のことである。
だから「会社が1円で設立できる制度を利用して会社を作りたいが、如何なものか?」という質問を受けた時は、躊躇わず「やめたほうがいい!」と答えている。
この1円法人の制度を利用して法人を設立したとしても、5年以内に株式会社なら1000万円、有限会社なら300万円に資本金を増額しなければならない。
そもそも、独立開業・起業する場合、1000万円ぐらいはかかる。仮に500万円でも有限会社をつくるか、株主になってくれる人を探して1000万円でスタートする方がいいと思う。
リスクを最小限に抑えて「小さく始める」ことを否定する気はないが、出資してもらうために事業プランを作成したりプレゼンすることが、その事業を見つめなおすよい機会になるからである。
もともと、小資本で始めることができる経営コンサルティングなどの場合には個人で開業し「屋号」を別名称でつければいい。
それからもう一つの理由として、平成17年度に最低資本金の下限見なおしや有限会社と株式会社の取扱いを統一するなどの商法改正があるかも知れないからである。
誤解しないでいただきたいのだが「起業」をやめなさいと言っているのではなく「起業のやり方」を再考しなさいと言っているのです。

京都・大阪の税理士ならアイネックス税理士法人

2004/01/23

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