第3ステージに突入した金融危機と貸し渋り!
第3ステージに突入した金融危機
最近、中小企業経営者の方とお話していると「10月ごろから、変った。」とおっしゃる方が多くなった。
新聞紙上でも、ソニーやトヨタなど日本を代表する超優良企業のリストラが大きく報道され「企業家マインド」も「消費者マインド」も大きく下ブレしている。
そして、この影響は中小企業においては、これからが本番である。
金融危機を、日本のバブル崩壊当時の例にならって考えると、3つのステージがある。
第1ステージは「流動性資金の確保が困難になる危機」、つまり金融市場のお金が枯渇してしまうというステージである。
その対策として、サブプライムローン問題が顕在化したとき、各国の中央銀行が、金融市場にジャブジャブに資金供給したことは記憶に新しい。
そして、次の第2ステージは「資本の毀損の危機」である。日債銀や長銀、拓銀などの貸出先が不良債権化して債務超過に陥り破綻するというステージである。こうなると政府が不良債権の買い取りや資本の注入などで対応するわけである。
次に第3ステージ。これは金融機関の貸し渋りのよる「事業会社の危機」である。このステージが、これから本格的に起こってくる。
中小企業はどう対応すべきか?
企業が倒産するのは、赤字になったときではなく、現金が枯渇したときである。
という原則に立ち戻ると?いかにキャッシュを潤沢にもっておくか?いかにキャッシュフローを高めるか、というあたり前であるが重要な原則に立ち戻って対策を講じておかなくてはならない。
キャッシュフローを高めるには、営業におけるフリーキャッシュフローを高めることが最も本道である。
しかしこれは時間がかかる問題でもあり(時間がかかる状況に置いておいた経営者に責任があるのだが)、早く資金手当てしないといけないことが想定される場合には、そうも言ってられない。
この場面では、「緊急保証制度」などを活用し、早い目に資金繰りが楽になるような手立てを打っておく必要がある。
例えば、残債が6000万円あり月々の返済が120万円の借入を、緊急保証制度をつかい10年の借入に変更すれば、月々50万円の返済になり大幅に資金繰りは楽になる。仮に8000万円で借り換えをしたとすると、手元資金は2000万円浮くので、仕入などの決済に当てることもできる。
これらのアクションも切羽詰ってからは、手遅れになる場合もある。
したがって、今は資金的にしのげても2年先はわからない、と思う企業は、先に取り組んだ方がいいだろう。
資金繰りが楽になると、企業経営者は前へ向いて進むことができる。
したがって、緊急制度融資などの方法で、資金繰りの目途をつけながら、収益性の改善に、早急に取りかかる順番でよいと思われる。
収益性の改善が見られれば、その後において不測の事態が起こっても、金融機関も前向きに取り組んでくれる可能性が高まる。
日本がバブル崩壊から、3つのステージを抜け出すまでに15年かかった。アメリカがもう少し短期間で済むとしても、世界経済は大幅に縮小せざるを得ないだろう。
ここ数年間は、相当厳しくなるものとして、企業経営に取り組まなければならないだろう。
商いは牛のよだれ、と言う。商いは牛のよだれのように、細くとも長く続けておれば、いつかよい時期がやってきて太くなることができるという意味だそうである。
そういえば来年は、丑年である。
来年も良い年でありますように!
最近、中小企業経営者の方とお話していると「10月ごろから、変った。」とおっしゃる方が多くなった。
新聞紙上でも、ソニーやトヨタなど日本を代表する超優良企業のリストラが大きく報道され「企業家マインド」も「消費者マインド」も大きく下ブレしている。
そして、この影響は中小企業においては、これからが本番である。
金融危機を、日本のバブル崩壊当時の例にならって考えると、3つのステージがある。
第1ステージは「流動性資金の確保が困難になる危機」、つまり金融市場のお金が枯渇してしまうというステージである。
その対策として、サブプライムローン問題が顕在化したとき、各国の中央銀行が、金融市場にジャブジャブに資金供給したことは記憶に新しい。
そして、次の第2ステージは「資本の毀損の危機」である。日債銀や長銀、拓銀などの貸出先が不良債権化して債務超過に陥り破綻するというステージである。こうなると政府が不良債権の買い取りや資本の注入などで対応するわけである。
次に第3ステージ。これは金融機関の貸し渋りのよる「事業会社の危機」である。このステージが、これから本格的に起こってくる。
中小企業はどう対応すべきか?
企業が倒産するのは、赤字になったときではなく、現金が枯渇したときである。
という原則に立ち戻ると?いかにキャッシュを潤沢にもっておくか?いかにキャッシュフローを高めるか、というあたり前であるが重要な原則に立ち戻って対策を講じておかなくてはならない。
キャッシュフローを高めるには、営業におけるフリーキャッシュフローを高めることが最も本道である。
しかしこれは時間がかかる問題でもあり(時間がかかる状況に置いておいた経営者に責任があるのだが)、早く資金手当てしないといけないことが想定される場合には、そうも言ってられない。
この場面では、「緊急保証制度」などを活用し、早い目に資金繰りが楽になるような手立てを打っておく必要がある。
例えば、残債が6000万円あり月々の返済が120万円の借入を、緊急保証制度をつかい10年の借入に変更すれば、月々50万円の返済になり大幅に資金繰りは楽になる。仮に8000万円で借り換えをしたとすると、手元資金は2000万円浮くので、仕入などの決済に当てることもできる。
これらのアクションも切羽詰ってからは、手遅れになる場合もある。
したがって、今は資金的にしのげても2年先はわからない、と思う企業は、先に取り組んだ方がいいだろう。
資金繰りが楽になると、企業経営者は前へ向いて進むことができる。
したがって、緊急制度融資などの方法で、資金繰りの目途をつけながら、収益性の改善に、早急に取りかかる順番でよいと思われる。
収益性の改善が見られれば、その後において不測の事態が起こっても、金融機関も前向きに取り組んでくれる可能性が高まる。
日本がバブル崩壊から、3つのステージを抜け出すまでに15年かかった。アメリカがもう少し短期間で済むとしても、世界経済は大幅に縮小せざるを得ないだろう。
ここ数年間は、相当厳しくなるものとして、企業経営に取り組まなければならないだろう。
商いは牛のよだれ、と言う。商いは牛のよだれのように、細くとも長く続けておれば、いつかよい時期がやってきて太くなることができるという意味だそうである。
そういえば来年は、丑年である。
来年も良い年でありますように!
2008/12/24
- 経営について