税理士川端雅彦コラム

KAWABATA MASAHIKO COLUMN

従業員の定着率を高める方法

すでにお気づきかとは思いますが、社員の定着率と企業の労働生産性には、相関関係があります。

つまり、定着率の高い企業ほど労働生産性が高くなり、中小企業庁の調査においてもその傾向が見て取れます。

正社員の定着率と生産性の関係

第2-1-30図 正社員の定着率

考えてみると当たり前のことですが、各企業のノウハウは、主に人に蓄積されており、人を通じて伝承されていくわけです。

せっかく蓄積されたノウハウを持つ熟練した人材が社外へ流出してしまうのは、もちろん大きな痛手ですが、伝承させそうとする若い人材が辞めてしまうことも、改めて別の新人に「教える」「教育する」というコストと手間暇がかかってしまい、企業にとっては大きな損失となります。

定着率を上げる方法は、給与水準を上げたり、福利厚生を充実させたり、仕事にやりがいを持たせたり、色々とありますが、それらを充実させたとしても、職場内の人間関係のこじれや、自分が描いているキャリアプランと、実際の仕事がしっくりいかないがゆえに退職してしまうケースもあります。これらは、とりわけ、入社歴の浅い社員にその傾向が高いようです。

しかし、これらは、ちょっとした周りの気配りや、悩みを打ち明ける機会があれば、解消できることが少なからずあります。

そういう理由から、弊社では、こういう残念なことが起こらないように「メンタ—制度」なるものを導入することにしました。

アイネックスにおけるメンタ—制度の目的は、次の3つです。

(1) 入社歴が浅いメンバーが、その職場にうまく適応し、仕事になじみ、一人前の社員として成長することで組織の発展にも貢献するひととなれるよう支援すること
(2)メンタリングを通して、人的ネットワークを広げ、組織コミットメントを高めること。
(3) 健全なコミュニケーションが活発な、よりよい組織風土の構築すること。

メンタ—とは、経験を積んだ先輩のことで、新人に対し「世話焼き兄貴・姉貴」として、仕事の進め方やキャリア形成などについて、トレーニングやコーチをし、一人前になれるよう成長の支援をする人のことを言います。

イメージとしては、管理・監督、評価者でなく、接触・相談しやすい「斜め上の先輩」です。

そして、この「斜め上の先輩」というところがポイントです。

例えば、直属の上司ですと「今の上司とはそりが合わない。」とか「上司の仕事の出し方が、雑すぎる」など、よっぽど腹の座った新人でないと口に出せないので、相談しやすい「斜め上の先輩」をメンタ—として起用するのです。

メンタ—は、定期でも不定期でも構いませんが、メンティ(メンタリング対象者)と面談の機会を持ち、職場環境や仕事のすすめ方、キャリア形成などについて話を聞き、意見を吸い上げ、改善すべきところをフィードバックする役割を担うことになります。

こういった取り組みを通じて、風通しがよく、タブーの少ない組織風土を作り、定着率を上げる試みにトライしようと思っています。

私の「斜め上の先輩」がいないことが少々残念ではありますが...。

アイネックス税理士法人
代表社員  川端 雅彦


京都・大阪の税理士ならアイネックス税理士法人

2016/11/18

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