集合天才のなせる業
2016年リオデジャネイロ・オリンピックが閉幕しました。日本は、過去最多の41個のメダルを獲得し、次の東京オリンピックへ向けて期待を膨らませてくれた大会でした。
3連覇を達成した史上最速の人類であるウサイン・ボルトの偉業。日本人としては、前人未到の4連覇を達成したレスリングの伊調馨選手。207戦目にして、初めて黒星を喫したのがオリンピックの最終戦の決勝で「お父さんに怒られる。」と号泣していた吉田沙保里選手など、どの試合も感動的ではありましたが、私が最も唸り声をあげて感動したのは、100メートルリレーの日本陸上男子の「銀メダル」でした。
日本選手の中で、一人もファイナリストがいない、全員10秒台の世界的にみると平凡な4選手が、スーパースター揃いの陸上大国アメリカを押さえての堂々たる銀メダル(その後、アメリカは失格となりましたが。)であったわけですから。
組織を構成する目的は、それを構成する個人個人が平凡であったとしても、力を結集することで、それぞれの能力を足し合わせた以上の成果を出すことであるわけです。
したがって、今回の世界を「あッ!」と言わせるような成果を出した日本チームは、組織として、チームとして「集合天才」であったと言えるわけです。
たぶん、この結果に世界の陸上界は仰天したでしょうし、彼らのバトンワークを研究してくることになるでしょう。
そうなると、当然、個人としての力量そのものを上げる必要が出てくるわけですが、それらを合わせた以上の、更なる組織・チームとして成長するだろうと、次の東京オリンピックへ期待が持てる銀メダルであったと思います。
ケンブリッジ飛鳥選手、山縣亮太選手、桐生祥秀選手、飯塚翔太選手に敬意を表するとともに、わが社も「集合天才」を目指して、更なる進化を遂げようと思ったわけであります。
代表社員 川端雅彦
2016/09/06
- 雑感