知っておきたい相続税の勘どころ
先日、京都のとある女子大学のとある同窓会で「知っておきたい相続税の勘どころ」というテーマで講演してきました。
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「相続」に関することなので、ご年配の参加者が多かったというものの、講演会場は女子大学内ですから、基本的には男子禁制で、私にとっては未開の地に足を踏み入れる緊張感と、わくわく感を持ちながら教壇にたちました。
雨の影響で、参加人数は50人ぐらいと当初の予定より少なかったのですが、皆さんの熱い視線(私に対するものなのか、テーマに関するものなのか、はたまたその両者なのかは定かではありませんが...)を感じながら90分ほどお話しさせていただきました。
講演の内容は、今回の相続税の改正点とその影響についてですが、大まかにまとめると次のようなものです。
1、今回の改正で、課税対象が、全世帯の2割強の1200万世帯と拡大する。不動産と株式市場の値上がりが続くと、より課税対象は拡がるだろう。
2、例えば、課税財産が1億円(配偶者と子供2人)の場合、一次二次相続を合わせて300万円程度、増税となる。2億円だと、800万円を超える増税となる。
3、もめる「争族」を防ぐためには、遺言が効果的である。
4、相続税を安くするには「生命保険の非課税枠の活用」と「不動産投資」が効果的である。
5、暦年贈与は最低500万円以上を一人あたりにするのが効果的で、その他、住宅取得資金のための贈与の非課税や、教育資金の非課税措置を効果的に使うとよい。
専門家である私たちにとっては、一般的な考え方なのですが、参加された皆さまにとっては、「聞いたことはあるけど、よく知らなかった。」という事だったようで、終了後は、質問が絶え間なく続き、皆さんの関心の高さを改めて実感した次第です。
後悔しなくてすむ「相続」を迎えるために、早い目に手立てを打つことをお勧めします。
アイネックス税理士法人 代表社員 川端 雅彦
2014/10/20