税理士川端雅彦コラム

KAWABATA MASAHIKO COLUMN

起業のススメ

岸田首相は「イノベーション(技術革新)こそ成長のエンジンだと確信している。その担い手こそスタートアップだ」と語り、育成支援を強化する方針を表明、2022年を「スタートアップ創出元年」と位置づけ、5か年計画を策定すると発表しました。

現状を見ると、下記の表のとおり、日本の開廃業率は、欧米諸国と比べても非常に低いことがわかります。


開廃業率の国際比較


そもそもスタートアップ、つまり起業が増えるということは、既存の業界に対して「競争原理」が働くことになり、生産性が高まります。同時に、雇用が創出され、社会の活性化が図られることになります。

にもかかわらず、起業する人が増えない要因は、起業しようという意識がはたらきづらいということが考えられます。下記の「起業家精神に関する調査」の結果が示す通り、国際比較において、日本は著しく低い傾向が読み取れます。


起業家精神に関する調査


岸田政権は、スタートアップ創出元年として、小中高向けの起業家精神を養う教育として、起業家との交流や、起業ノウハウの教育などのための予算を取ると表明していますが、これは大変いいことだと思います。

学生から、もしくは脱サラして起業をしようとした場合、起業のハウツーを学んだことのある人ほど、そして、周りに相談できる経営者や、起業家がいて生のアドバイスを受けることができる人ほど、起業に踏み出す勇気を持つことができると思います。

そういう意味で、経営者の方々が、起業を目指す人たちと交流をはかり、メンターとしての役割を担うことは、とても大切なことだと思います。

私どもの例でいうと、2006年ごろ、ある青年が、創業前に起業したいということで相談に来られました。当時の弊社の担当者は、起業に必要な知識を身につけるためのアドバイスを行い、何度となく相談に応じていました。

起業後は、盛和塾という経営を学ぶ場にも行かれ、積極的に経営について学び続けられました。

そして、その青年は、2007年に創業され、現在年商50億円、従業員数60人を擁する会社を経営し、見事な成功を収めておられます。

これは顕著な成功例の一つですが、起業するときのアドバイス、そして起業後に並走してあげることができる環境整備は、とても大切だと思います。

また、起業することの素晴らしさ、成功すれば社会からの評価を得ることができるという事も、起業家の先輩として伝えていくことも重要です。アメリカでは、8割の起業家が、起業をすれば社会的評価を得られると回答しているのに対して、日本では、欧米諸国と比較して最下位となっています。

ハーバード大学に通う19歳の学生マーク・ザッカーバーグを描いた「ソーシャルネットワーク」という映画の中で、ある双子の兄弟が、「ザッカーバーグが我々のアイデアを盗んだ!」と、元財務長官でハーバード大学長であるラリー・サマーズにクレームを言いに行ったシーンを思い出しました。

その時、学長であるラリー・サマーズは

「そんなことを言いに来る暇があるなら、起業しなさい!」

と一蹴していました。

組織や、世の中に不満があるなら、起業しなさい!とアニマルスピリットを喚起することも、先輩経営者の大きな役割であると思います。


令和4年6月2日

アイネックス税理士法人 代表 川端雅彦

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2022/06/03

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