税理士川端雅彦コラム

KAWABATA MASAHIKO COLUMN

還暦を迎えて思うこと


先月の11月30日で還暦を迎えました。


足掛け10年お世話になった事務所から、独立させていただいたのが31歳の時でしたから、開業して29年の歳月が過ぎようとしています。


その間、事業存続すら危ぶまれる危機に幾度となく直面しましたが、何とか歯を食いしばって乗り越え、40数名の規模まで成長することができました。

そうやって29年間を振り返ると、よくここまでやってこれたなあという気がしています。


同時に、この後の現役で働くことができる年数から考えると、まだこのレベルにしか到達してないことに、焦りにも似た感情も生じています。


医療の発達によって、寿命が延びることが想定されるとしても、生きてきた年数より、これから生きることができる年数の方が、確実に少ないわけです。加えて、心身ともに健全でバリバリ仕事ができる期間も、あと10年ぐらいかと思うわけです。


では、この10年で何をするかということですが、端的にいうと、私が引退しても、自律的に、今まで以上に成長する組織と人を作ることです。


私が意識している名言として、次のようなものがあります。


三流は金を残す。

二流は事業を残す。

一流は人を残す。


子孫に美田を残さずという、ことわざがあるように、お金を残してもロクなことがありません。(尤も、残せていませんが(笑))


次に事業を残すということはできなくはないかもしれません。しかしながら、現時点において、その事業が、素晴らしく強固であったとしても、事業を取り巻く環境は、常に変化しており、その変化に適応できなければ、その事業と組織は衰退してしまいます。


企業とは「環境適応業である」とは、そういうことを言うのだと思います。

そして、当たり前のことでありますが、その事業を変化する環境に合わせて、進化させていくのは、そこにいる組織であり、組織を構成する人であるわけです。


あるベンチャーキャピタリストが、「一流の事業計画と、二流の経営者」と「二流の事業計画と一流の経営者」のどちらに投資するかと、聞かれたとき、後者に投資すると、答えたそうです。


一流の経営者なら、二流の事業計画であったとしても、それらを修正し、環境の変化に合わせて、成功に導く確率が高いからだそうです。


したがって、これから私が取り組むべき課題は、この「次世代を担う一流の経営者と組織を残すこと」であると思っています。


還暦とは「生まれたときと同じ暦に還る」という意味だそうで、「赤いちゃんちゃんこ」を着るのも、赤ちゃんに還るということを表しているのだそうです。


還暦を迎えるということは、赤ちゃんに戻るということであるわけですから、私も心身とも赤子に戻って再起動(もちろん、身体は限界ありますが)し、残された期間を全速で走り抜けようと、秘かに決意している次第です。


これからも引き続き、よろしくお願いいたします!


令和3年12月3日

アイネックス税理士法人

代表 川端雅彦

京都・大阪の税理士ならアイネックス税理士法人

2021/12/03

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