税収 コロナでも過去最高を更新!?
間もなく梅雨が明け、夏がすぐそこで顔を覗かせている季節になりました。
京都では、7月になると祇園祭の山鉾建てが行われます。昨年はコロナの影響で、山鉾建ては行われませんでした。
しかし、今年は技術を伝承しなければならないという理由から、山鉾建ては執り行われるようです。
尤も、夜店が出て歩行者天国になったり、山鉾巡行は実施されません。
もともと、祇園祭は平安時代に流行した疫病を取り除くために祈ったことが始まりですが、その祭りが疫病コロナによって、開催されないというのはなんとも皮肉なことではありますが…。
こんなことをつらつらと考えていると、旅行代理店大手のHISが、本社社屋を売却し、賃料を払って、貸借するというニュースが流れてきました。ワクチン接種が広がりを見せているとはいえ、まだまだ旅行業界や飲食業界などは大変な状態で、当面の資金繰りに翻弄されている感じですね。
一方で、2020年度の税収がコロナ禍においても60.8兆円と過去最高を更新するという見通しが発表されました。
びっくりですね!
なかでも、法人税において、携帯電話やゲーム、自動車、食品といった産業の業績が好調で、見込みより4割ほど増えたようですから、HISなどの旅行業界や飲食業界以外は、ものすごく儲かっているということなのでしょうね。
コロナの影響がフォローに出た業界と、アゲンストに出た業界の2極化(K字化)が進行したのだろうと思います。
ただ、中小の事業者はもともと赤字で法人税を納めていない企業が7割近くあり、税収が減る要因になりにくかったという側面もあるようです。つまり、中小企業の中でも、そもそも赤字体質であった企業群はますます赤字が膨らんでいる可能性があります。
こういった企業は、現金が枯渇する前に、思い切って事業の再構築を行い、コロナの影響がフォローとなる業界へシフトすることが必要でしょう。
その時間はほとんど残されていないと思いますが、弊社でも事業再構築の支援をできる限り取り組んでいきたいと思っています。
令和3年7月5日
アイネックス税理士法人
代表 川端雅彦
2021/07/05
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