『税務署なんて怖くない』
本日は税務に関する本をご紹介致します。
『<押せば意外に> 税務署なんて怖くない 国税OBが教える「税務調査のかわし方」』
【注意】
本書の8ページに、上記タイトルを命名した理由として、
「対等な立場で税務署と交渉することの重要性を述べたものであり、その最低限のルールとして、不正行為に手を染めてはなりません。」
と書かれています。
脱税は違法です。このことは、絶対に忘れないでください。
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【著者】松嶋 洋 【発行所】株式会社 かんき出版 【第1刷】2016年7月11日 【第2刷】2017年9月1日 |
著者の松嶋 氏は、国税庁で調査官をされていた方です。
本書には以下のことが書かれていました。
①税務調査のポイント
税務署はおおざっぱで、税務調査において見られるポイントは以下の4つといっても過言ではないそうです。
1.売上
2.原価
3.人件費
4.特別損益
なぜならば、税務調査は税金を取るために行われており、時間も限られているので、少ない労力で最大限の成果を上げるためには、金額の大きな項目を中心にチェックをかける必要があるからです。
上記1.~4.の科目に的を絞り、深く検討するスタンスで税務調査をしているとのことです。
しかし、ケースバイケースにはなると思いますが、比較的大きな会社は経理水準が高いことから、売上・原価の期間対応が取られており、その点から攻めることは難しいので、接待交際費や減価償却費にも注目するそうです。
②税務調査において注意しなければならない点
税務調査官は記憶力に優れている人が多いそうです。
税務調査は2日間にわたって行われますが、調査1日目のヒアリング時のふとした会話を覚えていて、調査2日目にその内容を突いてくることもあるそうです。
社長の発言から追及されて、税金がとられることが多いため、迂闊な発言をしないよう、発言する際には細心の注意を払うべきと書かれていました。
また、このような社長からの発言を誘導するために、納税者の反論等に耳を傾けず、無視する調査官もいるそうです。
わざと相手をイライラさせ、挑発し、不用意な発言をさせようとしてきているので、そのような調査官が調査に来た場合は、一呼吸置き、冷静になってから、決して熱くならないように発言しましょう。
③交渉することの大切さ
税務調査官にはノルマがあるため、調査を長引かせることは避けたいと思っています。
従って、ごねて調査を長引かせることが、納税者側にとって最も有利になりやすいと書かれていました。
税務調査は曖昧な部分が多くあります。
例えば、役員に対する使途不明な金銭の流出は、認定賞与になるのか・貸付金処理になるのか、その基準は明確に定められていないのです。
従って、粘り強く交渉することで、納税者有利=貸付金処理にすることが出来るケースもあります。
調査官の言いなりにならず、しっかりと交渉することが大事です。
≪最後に!≫
顧問税理士がおらず、税務署から税務調査の連絡がきた場合や、顧問税理士による税務調査の対応に納得がいかない場合など、税務調査に対する不安、顧問税理士に対する不満はありませんか?
アイネックス税理士法人の税務調査後満足度は 93.84% です。(※2016年10月31日 当社調べ。)
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アイネックス税理士法人
税理士 澤田 高人
2019/08/19
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