『いちばんやさしいRPAの教本』
昨今働き方改革が叫ばれる中、生産性改善対策のツールとして、
また、AI導入の前ステップとしても入りやすいことから今、RPAが注目されています。
そんなRPAの入門書としてオススメしたいのが『いちばんやさしいRPAの教本』という本です。
【著者】進藤 圭 【発行所】株式会社 インプレス 【初版】2018年10月11日 |
本書は、“RPAとは何か”から始まって、RPAの導入、運用方法、プロジェクトを推進するにはどうしたらよいか、各企業の成功例、失敗例まで書かれています。
【RPAとは】
『ロボティック・プロセス・オートメーション』の略で、コンピュータ上で私たちが行っている各種繰り返し作業を自動的に行ってくれるものです。
【RPAが注目されているポイント】
*専門知識がなくても扱えること
*色々なソフトウェアをまたいで複数の作業を一度に自動化できること
*既存のシステムを生かしたまま導入できること
*比較的低コストで導入できること
⇒つまり、単純作業の自動化を低コストで誰でもできるようにしたことが大きいようです。
【メリット、デメリット】
◍メリット
*24時間稼働
*文句を言わない
*辞めない
*感情フォロー不要
*低時給・福利厚生不要
◍デメリット
*ロポット設計コストがかかる
*業務を間違えて設計すると間違えたまま
*業務変更などに弱い
*判断はできない
*メンテナンスは必要
現時点でのRPAは、PDCAサイクルのうち、『D』の“実行部分のみ可能”であるため、RPAに向いている業務として「フローが短いもの」「まとめて処理可能なもの」「繰り返し回数が多いもの」が挙げられています。
RPA化をする上で私が特に大切だと感じた点は、どんな作業をロボットにするのかという点です。
現場が持っている業務マニュアルを把握するためには、ヒアリングシートによるアンケートを行うのが良いと書かれていました。
「どんな業務を」- 「誰が」
- 「どんな頻度で」
- 「どのくらいの時間をかけてしているか」
- 「なぜロポット化したいのか」
- 「この仕事がなくなったら何をしたいか」
上記を現場社員から聞くことによって、RPA化に適している業務を洗い出すことができるようです。
会社の生産性改善をする上でRPAは手段であって目的ではありません。
その手段をRPAのみに絞る必要もありませんが、RPAがどんなものか知ることで生産性向上への関心も高まるのではと感じました。
アイネックス税理士法人
森原 真理
2019/09/20
- 読書発表・本紹介