『育てる力 栗山英樹『論語と算盤』の教え』
本日は、北海道日本ハムファイターズの栗山監督が書かれた『育てる力 栗山英樹『論語と算盤』の教え』をご紹介いたします。
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【著者】栗山 英樹 【構成】小松 成美 【発行所】株式会社 宝島社 【第1刷】2018年4月19日 |
皆さまは、本書のタイトルに含まれている『論語と算盤』をご存知でしょうか。
『論語と算盤』は、2024年度前半から新一万円札の図柄となる渋沢 栄一 氏の著書です。
論語…儒教の祖である孔子の教えについて書かれた書物
算盤…計算道具(今は電卓の普及により、あまり見かけなくなりましたね。)
これらは一見、何の関係もないように思えます。
しかし、渋沢氏は、「論語と算盤は、”甚だ遠しくて甚だ近いもの”である。」と言われています。
『論語と算盤』の内容を簡単に説明すると、”人は、論語で道徳心・倫理観を失わないように人格を磨くと同時に、算盤を用いて資本主義社会の中で利益を追求しなければならない。2つを両立することが大切である。”ということが書かれています。
渋沢氏の『論語と算盤』の教えを、北海道日本ハムファイターズの栗山監督は野球界に活かし、選手の育成・チーム(組織)作りをされています。
長期的に常勝集団をつくるためには、強い組織でなければなりません。
そのためには、軸になる選手が必要です。
4番の中田 翔 選手、
現在はロサンゼルス・エンゼルスで活躍している二刀流の大谷 翔平 選手、
かつて甲子園でハンカチ王子と呼ばれた斎藤 佑樹 選手 …
様々な能力・人格の選手が集まるなかで、個々を強い人材として育て、強いチームをつくりあげてこられた栗山監督の経験が詰まった1冊となっています。
私は栗山監督の『育てる力』を読むにあたり、まずは渋沢氏の『論語と算盤』(発行所:㈱国書刊行会)を読みました。
こちらは、初版の大正時代と同じ言葉で書かれているので、少し難しかったですが、ちくま新書からは、現代語訳でも出版されています。
渋沢氏の『論語と算盤』の考えは、野球だけでなく、ビジネスにも当てはまることです。
皆さまも機会があれば読まれてみてはいかがでしょうか。
アイネックス税理士法人
2019/07/03
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