フェアトレードとSDGs
SDGsについてインターネットで調べていた際、「フェアトレード」という言葉が出てきました。フェアトレードとは、発展途上国との貿易において、公正な取引をすることにより、途上国の人々の生活を助けるしくみの事です。大学の卒論のテーマがキリマンジャロコーヒーの流通だったので少し懐かしくなり、フェアトレードについて書いてみることにしました。
キリマンジャロコーヒーの産地である、タンザニアにおけるコーヒーの輸出額に占める割合は年々減り続ける傾向にあります。
この原因にコーヒーの国際価格の不安定さ、生産者価格の低さが挙げられます。飲料用として栽培されるものは、一般的にアラビカ種とロブスタ種があり、アラビカはニューヨーク、ロブスタはロンドンの先物市場にて価格が決められています。コーヒー先物市場においては実需家より投機家の取引が増え、需給関係では説明できない価格の変動があります。
また、多国籍企業の過剰介入により生産者価格が低く抑えられ、生産者価格の低下により資金不足に陥り、現地の生産者は不自由な生活を強いられています。
このような状況から脱却するため、フェアトレードでは生産者の持続可能な生産と、生活を支えるために必要な「最低価格」が定められており、国際価格が下落しても「最低価格」が保証されます。また、買付価格にプレミアムを上乗せし、プレミアムが十分積み立てられた時点で、教育や新しい生産技術の普及に役立てられています。
生産者の事を配慮しつつ、しかし「援助」ではないこの方法は大変良い方法だと思います。
スーパーでレギュラーコーヒーを購入する際、ついつい広告に載っている商品を買いがちですが、バナナの陰で育てられるコーヒーに思いを馳せつつ、フェアトレードのコーヒーを買ってみようと思います。
山本(京都)
2021/12/03
- スタッフの雑談