読書感想:家族信託の基礎知識
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相続対策には3つあるといわれています。
・節税対策
・納税対策
・遺産分割対策
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その中の遺産分割対策として、生前贈与という方法がありますが、
その生前贈与の方法で、最近注目されているのが、「家族信託」です。
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この本では家族信託の基本的な仕組みについて書かれており、
遺言や生前贈与、後継人制度ではできなかった財産の託し方について紹介しています。
「家族信託」について簡単に説明させていただくと、
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家族信託は、大切な財産を、自分に代わって、
信頼できる家族に法的に財産を託す方法です。
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例えば、こんな使い方ができます。
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将来、認知症になって意思能力に問題が生じた場合、自分では財産を管理・運用(処分を含む)することが難しくなりますが、家族に信託していた場合、自身の代わりに手続きを全て行ってもらえるようになります。
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遺言ではお亡くなりになった後でしか家族は財産を自由にすることができませんし、
通常の生前贈与では多額な贈与税がかかってしまうケースもありえます。
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家族信託では、財産の所有権やそこから得られる利益の権利を移転することなく、
生前に、財産の管理・運用部分のみを切り離して、任せることが可能になります。
任せる内容も、信託契約で柔軟に設計することができます。
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これは家族信託で実現できるほんの一例で、
将来のトラブルの原因となる不動産の共有を避けたり、財産の相続人を2人目まで指定できたり、など、遺言では実現できない様々な財産の託し方ができるようになります。
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家族信託は、家族の想いをかたちにすることができる方法の1つのため、
わが社でも、お客様の課題解決の手段として、積極的に活用していきたいと思っております。
砂川
2016/03/15
- 読書発表・本紹介