頭のいい人は「短く」伝える(武田)
本書は、伝えたいことを「4行」にまとめることで、仕事やプライベートでアドバンテージをキープできる、論理的にわかり易く伝える技術が身につく本です。
著者である樋口氏は、「話を的確にまとめることができる人は、短い時間で自分の意見を示し、相手に理解させ、説得することができる人だ。しかもそのような人は自分が的確に発信できるので、他人の意見もきちんと理解できる。要するに、コミニュケーション能力が高い。そのような人は間違いなく仕事もできるだろう。」と述べています。
その上で、どのようにすれば的確に話をまとめられ、文章をまとめ、相手の心を動かしたりできるのかを提示しています。
それが、「4行にまとめる」です。
4行には、基本形のほか3つのバリエーションがあります。
・基本形
・結論先行型
・根拠優先型
・エピソード型
それぞれをその時々のシチュエーションにより使い分けることとなります。
ここからが書評です。
問題提起:「4行にまとめる」方法を採ると効果の高いコミニュケーションが実現するのだろうか。
意見提示:確かに、4行にまとめることで、相手が提示する問題点、意見、結論が明確になり、理解も早い。しかし「4行にまとめること」は、ビジネスで出くわすこととなるすべてに対応することができるかどうか不明だ。
展開:どのようなツールも、すべてに対応させようとすることがそもそも無理があり、今回の「4行にまとめる」はその中でも自己内の整理には多いに役立つと考える。
結論:「4行にまとめる」を実行しよう。
文書やプレゼンなど、誰かからのメッセージには、「必ず結論」を導くための「問題提起と意見提示」が含まれます。わかり易い説明や提案は、これらの要素が落ちることなく整然と並んでいるため、聞き手も脳内の整理がし易く、結果、効果の高い打ち合わせや営業ができると思います。
この点からこの書籍に記載されている「4行にまとめる」は、人が他人の意見を理解するにあたって、必ず必要な最低限の要素を明確にできるものだと思いました。
自分が理解を深めるための、ひとつのツールを見つけられたことは、これからのビジネスにもひとつ重要な契機になったと感じました。
2011/02/21
- 企業経営や時事について