知っておきたい家族信託
先日、家族信託についての勉強会がありました。
病気や認知症などによって判断能力が著しく低下すると、
銀行窓口での預金の引き出しや、自宅を売却して老後資金を捻出する、といった法律行為ができなくなります。
その対策として、成年後見制度と家族信託があります。
成年後見制度は、裁判所によって選ばれた後見人が、判断能力が低下して法律行為を
行えなくなった方の財産管理等を行う、というものですが、
後見人を指名することはできませんし、
財産管理=財産が減らないように管理する、という目的のために、
本人のために使うお金であっても後見人に認められなければお金の引き出しを却下される、
など本人の生活に弊害が生じる、といったことがままある、というのが実情とのことでした。
対して家族信託とは、本人と家族とで信託契約を結んで財産の管理を委託する、というものです。
本人に代わって、銀行の窓口で定期預金を解約したり、不動産を売却したりして、
本人の介護費用などに充てることが可能になります。
以前義父母が入院したとき、まとまったお金が必要になったらどうしたものかと
冷や冷やしたことを思い出しながら、勉強会を受講しました。
親も自分もいずれは老いていきます。最期の時まで判断能力を維持できるかは誰にもわかりません。
家族信託という制度は自分にはまったく関係ない、と言い切れる人はいないのではないでしょうか。
家族信託の契約は、判断能力があるうちに行わないといけません。
そのうちそのうち・・・と思わずに、クリスマスや年末年始、家族が顔を合わせる機会で、
みんなであれこれシミュレーションしてみてはいかがでしょうか。
家族信託を活用した事業承継のスキームもいろいろあります。
ご興味のある方は、アイネックスまでご相談ください。
2022/12/05
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