電子納税のすすめ
税務署から届いた年末調整の書類の中に入っていたチラシをご覧になった方も多いかと思いますので、電子納税について少しご紹介させて頂きます。
電子納税のメリットは金融機関の窓口に行く必要がないということです。
決済担当者が在宅勤務しているケースはもちろん、窓口営業時間外でも納付できるため、時間・場所にとらわれない納付手続が可能になります。
その一方でWEB上で決済するため、領収書が発行されません。金融機関との取引の際などに税金納付の証明をする手段が限られるのでご注意ください。
電子納税(=キャッシュレス納付)と言っても様々な納付方法があります。
それぞれの主なメリット・デメリットを挙げてみます。
1.
ダイレクト納付
事前に金融機関の預金口座を登録し、自動引き落としで納付する方法です。
<メリット> |
手数料無料 納期限内であれば引落日が指定できる 操作が簡単 |
<デメリット> |
事前の口座登録が必要(利用できるようになるまで2週間~1か月かかる) |
2.
インターネットバンキング
ペイジーを利用してインターネットバンキングで納付する方法です
<メリット> |
支払口座を選べる 対応している金融機関が多い(楽天銀行・PayPay銀行も使えます) |
<デメリット> |
金融機関でインターネットバンキング契約が必要(利用手数料が必要) |
3.
クレジットカード納付
インターネット経由でクレジットカード決済により納付する方法です
<メリット> |
手元資金が不足していても納付できる クレジットカードのポイント還元を受けられる |
<デメリット> |
決済手数料がかかる カードの利用可能額を圧迫する |
基本的な納付手続きの手順
法人税や消費税の場合
① 納税義務者にてe-Taxにログイン
② 「納付情報登録依頼」というメッセージを開き納付方法を選択する
あとは画面の指示に従って決済をします。
源泉所得税の場合は①の手順の前に納付書を作成します
<まとめ>
●とにかく手間を省きたい方→ダイレクト納付
最初の口座の登録さえ済んでしまえば引落日を指定するだけですので最も手間がかからない方法です。
毎回の納付に金融機関へのログイン等をする必要がないため、会計事務所等に引落希望日を伝えておけば申告とセットで納税手続もアウトソーシングできます。
●おトクに納税したい方→クレジットカード納付
納付手数料が必要になるものの、手数料よりもポイント付与率が上回るカードをお持ちであれば、実質的に節税になるという見方もできます。
●支払担当者にe-Taxへのアクセス権を与えたくない場合→インターネットバンキング納付
社内統制の観点などから権限を分離したい場合は、
「e-Taxにアクセスして納付に必要な情報を取り出す人」と
「インターネットバンキングにアクセスしてペイジー納付をする人」というように担当を割り振ることが可能です。
実情に応じた納付方法が選べますので、年末調整を機会に電子納税にチャレンジしてみては如何でしょうか?
※ダイレクト納付は口座の登録に時間を要しますので、ご相談はお早めに!
アイネックス税理士法人
松山
2022/11/30
- 税務・会計について