覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰 池田貴将 著
この本は、吉田松陰の残した言葉を「心」「士 リーダーシップ」「志」「知」「友」「死」
に分類し、今の私たちでも理解しやすい176個のメッセージに現代語訳した本です。
本を読む前は、吉田松陰と言えば、幕末の過激な思想家というイメージしかありませんでしたが、
読後は吉田松陰に対するイメージが大きく変わりました。
自分の志のために命を懸けるような激しさはもちろんあるのですが、
同時に新しい時代に向けて変化できる柔軟さや、周りの人間に対する寛容さなど、
矛盾するものを自分の中にうまく持ち合わせてい人物だったのだと感じました。
松陰は有名な松下村塾を開き、わずか2年半の間に高杉晋作や伊藤博文をはじめとする、
総理大臣2名、国務大臣7名、大学の創立者2名という、国の礎となる人物を育てています。
人を育てるのは根気がいるもので、そこから考えても、ただの過激な思想家が
できることではないのだと思います。
「教えることはできないが、一緒に学びましょう。」
これが、松陰が弟子にかけた言葉だそうです。
また、私は仕事柄経営やリーダーシップに関する本を読むことも多いのですが、
それぞれの本に書かれている、共通した本質のようなものが、
松陰の一つ一つの言葉に凝縮されているようで、読んだ人それぞれが、
「これは私のための言葉だ。」
と感じるものを見つけることができると思います。
私は覚悟はいつもブレがちですが、
松陰の言葉を思い出して、覚悟を磨いていきたいと思います。
Y.M
2021/10/08
- 読書発表・本紹介