「テレワークうつ」とは
新型コロナウイルス感染症の流行により、世界中のビジネスマンに大きな変化が起こりました。テレワークという新しい様式の働き方です。その変化があまりにも急だったせいでしょうか、最近「テレワークうつ」というメンタルヘルス不全について見聞きすることが多くなりました。
「テレワークうつ」は、医学的には適応障害の病名がつけられ、うつ病とは区別されています。ただし、「テレワークうつ」は、従来の適応障害とは少し異なるようです。
「テレワークうつ」にかかりやすい人の、心理的特徴の傾向についての記事が興味深かったので紹介します。
もし、あなたの会社でテレワークをしているなら、「テレワークうつ」にかかりやすい傾向がある従業員に注意を払うことができますし、テレワークの対象とする従業員を決める際の参考になるかもしれません。
従来の適応障害は、「社交性」も「自立性」も低い人がかかりやすいとされてきました。しかし、「テレワークうつ」は「社交性」が高く、「自立性」が低い人の危険度が高いようです。これらの人は、日常生活のストレスを、他者とのコミュニケーションによって解消することで心の安定を保つという傾向がありますが、テレワークによりそれができなくなったことでメンタルヘルス不全が生じるというのです。これまで適応障害とは無縁であった人たちに注意が必要といえそうです。
社交性:低い 自立性:低い → 最初は調子がよいが、時間の経過と共に悪化する
社交性:高い 自立性:低い → テレワークうつにかかりやすい
社交性:高い 自立性:高い → 最初は慣れず心身の不調を来すが、やがて回復する
社交性:低い 自立性:高い → 最もテレワークうつにかかりにくい
確定的な決めつけはよくありませんが、社内の目配りの参考にすることはできそうです。参考になれば幸いです。
A.S.
参考:『ビジネスガイド10月号』(日本法令)「テレワークうつ」の従業員にどう対処するか 森下克也
2021/10/02
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