リフレクション
リフレクション
著:熊平美香
今回、私が紹介する書籍は熊平 美香著の「リフレクション-自分とチームの成長を加速させる内省の技術」です。
著者の熊平美香氏は青山学院大学法学部卒業後、昭和女子大学キャリアカレッジ 学院長 一般社団法人21世紀学び研究所 代表理事 金融機関金庫設備の熊平製作所・取締役経営企画室長などを務めた後、日本マクドナルド創業者に師事し、新規事業開発を行う。 1997年に独立し、リーダーシップおよび組織開発に従事する。2009年より日本教育大学院大学で教員養成に取り組む傍ら、未来教育会議を立ち上げ、教育ビジョンの形成に尽力された方です。
『リフレクション基本の5メソッド』
①自分を知る
私たちの動機の源「内発的動機(やりがいや喜びを感じる理由)」を把握しておけば、どんな時でも自分のモチベーションを自ら動かすことが可能になる。
次の4つのリフレクション(「認知の4点セット」の問いに答える)を通して自分の大切にしている価値観を言語化し、動機の源を探す。
1.キーワードリストの中から、最も大切なものを1つ選び、リフレクションする
2.感情が動いた日常の出来事を題材に、定期的にリフレクションする
3.腹がたったこと、不快に感じることを、リフレクションする
4.自分史を元にリフレクションする
②ビジョンを形成する
自分の心の中にあるビジョンの種を動機の源に結びつけることで、「自分は何を実現したいのか」が明確になる。
ビジョンを形成するリフレクションでは、ネガティブな感情に焦点を当て、「認知の4点セット」でリフレクションを行う。
ビジョン(ありたい姿)を明確にし、現状とのギャップを埋めようと思う時に、答えと出会う「決定的瞬間」が訪れる。
③経験から学ぶ
何かにチャレンジして失敗した時に、「できない」と思い込むのか、「これからできるようになる」と可能性に目を向けるのかで、経験から得られる学びの質が変わる。
あらゆる経験を糧にするために、経験から学ぶリフレクションを身につける。経験から学ぶリフレクションには、コルブの経験学習サイクルが欠かせない。
次の4つのステップを繰り返すことで、経験から学ぶ力を高める。
経験する→振り返る→法則を見出す→次の計画に活かす
経験学習のレベルは、次の4つに分かれている。
1.結果のリフレクション:経験に振り返りがこのレベルに終始していると、経験を学びに変えられない
2.他責のリフレクション:他者か環境に原因を求めていては、未来を変えるヒントは得られない
3.行動のリフレクション:自らの行動を振り返り、結果と結びつけることで、次にとるべき行動が変わる
4.内面のリフレクション:行動の前提にある自分の考えを俯瞰することで可能になる
④多様な世界から学ぶ。
視野を広げてより深く物事を考え、アンラーンするためには、対話という学び方が必要になる。
対話とは、自己を内省し、評価判断を保留にして、他者と共感する聴き方と話し方である。
対話には、3つのステップがある
1.自分の考えを認知の4点セットでリフレクションする
2.感情をコントロールし、評価判断を保留にする
3.相手の意見を認知の4点セットで聴き取り、共感する
対話を通して、多様な世界から学び、自分の世界を広げる
⑤アンラーンする(学んだことを手放す)
過去の学び(成功体験)を手放す。
アンラーンでは、アンラーンした先の世界に生きる人たちの様子を想像してみたり、実際に彼らの経験談を聴き、その世界を追体験してみることが大切である。
アンラーンは次の3つのステップで行う。
1.過去の成功体験をリフレクションする
2.アンラーンの先にある世界を想像してみる
3.アンラーンする
自分の内面を客観的、批判的に振り返ることで、経験が学びに変わり、ものの見方、価値観を認識するためのフレームワークを使いながら、自分、職場の学びを加速するさせ、変化の激しい時代にあって、自ら学習しお客様に役立てるサポートをさせて頂ければと思っています。
アイネックス税理士法人 西口
2021/06/04
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