アイネックススタッフ日誌

I-NEX STAFF DIARY

世界のエリートはなぜ「美意識」鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~ 山口周

今、世界のトップエリートが美術学校で「グローバル企業の幹部トレーニング」を受けています。

著者は、その背景には、「サイエンスの限界」があると分析しています。
今、世界中で起こっているのは、

サイエンス=論理的思考

を突き詰めた結果、全員が同じ結論にたどり着く、「正解のコモディティ化」です。
出す答えが一緒なら、より早く、よりコストがかからない方法で正解にたどり着くことでしか、勝負ができません。
結果、世界はレッドオーシャン化します。
しかし、今の、物事の因果関係が複雑に絡み合った状況に、論理的思考で正解を出すのは不可能となっています。
私たちも、特にコロナ以後では、何が正解なのか分からないまま、
日々その時点で最善と思われる判断を重ねていくしかありません。

では、どうすればいいのか?

著者は、クオリティの高い意思決定のためには、自分の中に、
物事の「真・善・美」を判断するための、「美意識」が求められると結論づけています。
これは、絵画を見て「美しいな」と感じると言うレベルの話ではなく、
物事の「良い」「悪い」を判断するための認識基準のことです。
具体的には、

〇従業員や取引先の心を掴み、ワクワクさせるような「ビジョンの美意識」
〇道徳や倫理に基づき、自分たちの行動を律するような「行動規範の美意識」
〇自社の強みや弱みに整合する、合理的で効果的な「経営戦略の美意識」
〇顧客を魅了するコミュニケーションやプロダクト等の「表現の美意識」

を挙げています。

このような視点は昔から指摘されており、
例えば、渋沢栄一「論語と算盤」の論語、
ドラッカーの説く「真摯さ」※などと同義であって、
著者はこれらの「何かしら会社経営に大切な要素」をひっくるめて
「美意識」という言葉で表現されているようです。

※真摯さを絶対視して、初めてまともな組織といえる。(マネジメント P.F.ドラッカー)

ここで問題なのは、「美意識は目に見えない。」点だと思います。
経営者が今から会社の皆で美意識を鍛えよう!
思い立ったところで、では、美意識でお金を生みだすレベルとはどれくらいなのか、
そんなチャンスはいつ来るのか、誰も分からないまま、高める努力をしなければなりません。

やはり、経営において、サイエンスは会社を継続させる日々のお金を生みだす
ために非常に重要で必要不可欠なものであり、経営者がサイエンスを無視してアートを追求すれば、
だたのアーティストになってしまいます。

サイエンス=短期的な思考
アート=長期的な思考

とも言い換えられると思いますが、アートとサイエンスのバランスをどうとるか?
を必死で考え、経営資源を配分し、実行していくことが、それぞれの会社の経営戦略なのだと感じました。


                                             Y・M

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2020/10/28

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