アウトプットする力
「アウトプットする力」 著者:齋藤孝 (明治大学文学部教授)
この本では8つの章に分けて、アウトプットを成長させる方法が書かれていますのでいくつかご紹介いたします。
「アウトプットを想定したインプットをしよう」では、インプットをする際には、アウトプットを前提に行うことによって
インプットの質を高める。
「話すアウトプットの基本ワザ」では、1つの話題を15秒でまとめ、最終は1分で話をしてみる。ただ1分といっても
かなりの情報量が伝えられる。CMがいい例である。
「書くアウトプットで自分力を高める」では、「パクリはNG」だが、「請け売りはOK」。引用するだけでも立派な
アウトプットである。
日本人は、「インプット過多でアウトプット不足」の人がとても多いそうです。
アウトプットに苦手意識を持ってしまい、なかなか克服できない理由が3つ挙げられています。
1、遠慮しがちなメンタリティ
よく言えば「謙遜」のあらわれなのですが、悪く言えば「押し出し」に欠けています。 講演等のあとに全体に「感想でも質問でもいいので、ぜひ発言してください」と差し向けると、シーンとすることがありますが、こちらから個別に指名して意見を求めると、案外きちんとした意見が出てきます。
2、恐怖心
遠慮する気持ちの裏側には、間違うことへの恐怖心があり、「間違えたくない」や「間違うくらいなら、発言しないほうが無難だ」という気持ちが強いと、発言するときにブレーキがかかってしまう。そもそも発言することに正解も不正解もありません。どんな意見もアリなのです。
3、根本的にアウトプットする心構えができていない
「話す」「書く」「発信する」というアウトプットを想定したインプットができていない人が多いのです。社会人はつねに成果に結びつくアウトプットが要求されますし、そのアウトプットの質が、そのまま評価につながります。ちょっとしたミーティングでも、成果に結びつく何かを発信しなければなりません。そうした競争力をつけておくためにも、普段から意識的にアウトプットの「量」を増やしておくことが肝心です。練りに練ったアウトプットを1つするというよりも、思いついたことを次々とアウトプットする。
アウトプットをすることで、インプットした情報が定着しやすくなり、アウトプットが楽しくなるのです。その好循環が即、競争力に直結するのです。アウトプットで大切なポイントは2つあり、1つは才能やセンスではなく、当事者意識。もう1つは祝祭感覚(達成感)。
本やインターネットからたくさんの知識をインプットしていてもそれを活かしきれていないし、それだけで満足してしまっている。知識をため込むのではなく、大切なのはその知識をどんどん発信していくことで別の気づきを得ることができる。そこからあらたな発想が生まれ、さらなる自身の知識となる。この連鎖が結果的に自身の知識を増やすことになり、より活きた、より使える知識になるのだと思いました。
著者が提案している「インプット1:アウトプット9」の割合を目指すことです、とあるように自身もそれを目指して日々の業務を行っていきたいと思います。
R.M
2020/07/18
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