コロナショック・サバイバル(その2)
コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画
著者:冨山和彦
今回、私が紹介する書籍は冨山和彦著の『コロナショック・サバイバル』日本経済復興計画です。著者の冨山氏はカネボウやダイエーやJAL等の数々の企業の再生を手掛けて来られた方です。
突然襲来したコロナショックが日本や世界経済に与える危機の深刻さや重篤さはリーマンショックとは違う形で、より広い産業と地域を、より長期に渡って巻き込んでいき、時間軸的にはL(ローカル)→G(グローバル)→F(金融)という流れで、コロナ経済危機は時間差で襲ってくるとしています。
第1波で日本のGDPの7割、雇用の8割を占めるローカル産業(飲食・観光・小売りなど)が打撃を受け、第2波でグローバルに世界展開している大企業とその関連の中小下請け企業へと打撃の連鎖が広がり、この段階で打撃の連鎖を食い止めることが出来ないと、金融システムが痛んで今度は金融危機の大波に襲われかねないと述べています。
このような危機的状況下で、企業は過去の金融危機やリーマンショックの歴史から学ぶ必要があり、どうやって生き残るか、そしてより良く生き残る、すなわち危機が去った後に誰よりも早く反転攻勢に転じ、CX(Corporate Transformation)による持続的成長を連鎖的に敢行できるように生き残ることを説かれています。
最悪のケースを予測して、今後経営者はどうしていけば良いのか?企業はまず何よりもキャッシュを優先して経営を考えるべきで、危機的状況下においては短期的なPLの目標は本気で捨てろ等々、修羅場での経営の心得がこれまでの数々の企業再生の経験を下に記されている必読書となっています。
弊社でもwithコロナ時代において企業はどう立ち向かうべきかについて、経営計画の視点から7月9日(木)にWEBセミナーを行います。
本書でも述べられているように、先ずは最悪のケースを想定した計画(サバイバルプラン)を策定し、コロナの制度融資等の活用により手元資金を分厚くし、反転攻勢のためのBX(Business Model Transformation)プランの策定についてお話します。
ぜひ、ご参加くださいませ。WEBセミナーのお申し込みはコチラ
アイネックス税理士法人 山本
2020/06/25
- 読書発表・本紹介