パラノイア・サバイバー
Intelを1979年から1998年にかけて経営を指揮したアンディー・グルーブの著書が復刻されたので、手に取りました。
この本のタイトルのパラノイアとは、病的なまでの心配性 という意味で、パラノイアだけがビジネスにおいて生き残る ということが書かれています。
グローブによれば、どんな企業も「戦略転換点」に遭遇するといいます。
テクノロジーの発展、顧客の好みの変化、規制の変化、などなど
いつの間にか、ゲームのルールが根本的に変わるので、それに気づかず、方針転換をしないでいうと、取り返しのつかない遅れになってしまいます。
例えば、この時代でいうと、80年代は、IBMがコンピューター業界のトップにいましたが、ハードの製造、OS、ソフト、流通が縦割りの世界から、コンピューターはコンパック、デルOSはWindows、といった、水平分業の世界に移行される動きがあったときに、IBMは方針転換をせず、現行の方法に固執したため、大きく地位を落とすことになりました。
実際、Intel自体も2回も戦略転換点に気付かず大きく出遅れた経験があると書かれています。
感想ですが、ここで書かれているのは、大きなスケールの話ですが、中小企業でも共通する話はあると感じました。
時代の変化に、神経をはりめぐらせて、変化をしていっているお客様は、強いなと感じることが多いです。
転換点をどう見極め、どう乗り切るか、経営者の方にとって自分の場合はどうであろうかと考えさせる本だろうと思います。
アイネックス税理士法人 税理士 砂川 三四郎
2017/10/24
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