特定口座<源泉あり>だから確定申告していない…?!
特定口座をお持ちの方で、源泉徴収ありを選択しているから
確定申告は一切不要だと思われている方はいらっしゃいませんか?
「昨年度は損失がでたから関係ないや…」
「昨年度は何も取引していないから関係ないや…」
そんなことはありません!上場株式の譲渡により発生した損失は、
3年間繰り越すことができますが、これは確定申告をしている方に限ります。
また、折角確定申告して損失の繰越があったとしても、
譲渡をしていない年に確定申告で損失がある旨を申告しておかないと、
損失が翌年へ繰り越されません。
平成28年度の確定申告の申告期限は2017年3月15日(水)です!
確定申告が必要な方は期日までに必ず行ってください。
<参照>国税庁HPより
上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除
1 特例の概要
上場株式等を金融商品取引業者等を通じて売却したこと等により生じた損失(以下「上場株式等に係る譲渡損失」
といいます。)の金額がある場合は、確定申告により、その年分の上場株式等の配当等に利子所得の金額及び配当
所得の金額(上場株式等に係る配当所得については、申告分離課税を選択したものに限ります。以下「上場株式等
に係る配当所得等の金額」といいます。)と損益通算ができます。
また、損益通算してもなお控除しきれない損失の金額については、翌年以後3年間にわたり、確定申告により
上場株式等に係る譲渡所得等の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額から繰越控除することができます。
2 摘要手続き
この特例の適用を受けるためには、次のことが必要となります。
(1) 上場株式等に係る譲渡損失と上場株式等に係る配当所得等との損益通算
- イ この損益通算の規定の適用を受けようとする年分の確定申告書に、この規定の適用を受けようとする
旨を記載すること。 - ロ 「所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」
及び「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」の添付がある確定申告書を提出すること。 - なお、控除しきれない譲渡損失の金額があり、翌年以後にその譲渡損失の金額を繰り越す場合には、
次の手続が必要になります。
(2) 上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除
- イ 上場株式等に係る譲渡損失の金額が生じた年分の所得税につき、「所得税及び復興特別所得税の確定
申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」及び「株式等に係る譲渡所得等の
金額の計算明細書」の添付がある確定申告書を提出すること。 - ロ その後において連続して「所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の
損益通算及び繰越控除用)」の添付のある確定申告書を提出すること。
(注) 上場株式等の譲渡がなかった年も、譲渡損を翌年へ繰り越すための申告が必要です。 - ハ この繰越控除を受けようとする年分の所得税につき、「所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表
(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」及び一般株式等に係る譲渡所得等の金額又は
上場株式等に係る譲渡所得等の金額がある場合には「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」の
添付のある確定申告書を提出すること。
(措法37の12の2、措令25の11の2、措規18の14の2)
アイネックス税理士法人 林 映里
2017/02/22
- 税務・会計について