「02.特集・事業承継」の記事一覧
遺言書の書き方について、最高裁の判決が出ました。
既に遺言を書かれた方はもちろん、これから書く予定の方も要注意です。
遺言で財産をもらう予定の人が、
遺言者より先に亡くなってしまった場合
Aさんが「Bさんに自分の財産を相続させる」という遺言を残しました。
ところが、BさんがAさんよりも先に亡くなってしまいました。
相続税には、財産をもらうべき人が亡くなったら、その子供が財産をもらえる(代襲相続といいます)という制度があります。
上記の場合、Aさんの財産は、Bさんの子供がもらえるのでしょうか?
答えはNOです。
BさんがAさんより先に亡くなってしまった時点で、遺言の前提が崩れ、
遺言は無効となってしまいます。
これを防ぐためには、
「もしBさんが遺言者(Aさん)よりも先に亡くなった場合・・・」等で、
遺言を補足しておく必要があります。
遺言を残すからには、遺言者の希望通りに執行して欲しいですよね。
ご自身の遺言を見直すいい機会と思います。
是非一度ご確認ください!
経済産業大臣より『事業承継関連資金が必要な会社である』認定を受けた中小企業者
(以下『認定中小企業者』という。)が事業承継に必要な資金の借入を円滑に行えるように、
信用保証協会の債務保証制度について、これまでの保証限度額とは別に以下の特別枠
が設けられました。
保証の限度額 特別枠の限度額
普通保険 (2億円以内) (2億円以内)
無担保保険 (8,000万円以内) (8,000万円以内)
特別小口保険 (1,250万円以内) (1,250万円以内)
これにより認定中小企業者は金融機関から融資が受けられやすくなりました。
(1)対象となる融資の資金使途
・法人が自社株を買い取るための資金
・法人が事業用資産を買い取るための資産
・法人の運転資金(下記事由による)
①代表者の死亡又は退任後3ヶ月間の売上が前年比80%以下
②借入金や未払金の返済のための資金
③借入総額のうち借入比率20%以上の借入をしている金融機関から借入条件の悪化、
借入金額の減少等の支障が生じた
2 日本政策金融公庫の特例
平成20年10月1日から認定中小企業者の後継者である代表者個人に対して、
事業承継に必要な資金の融資が特例で認められるようになりました。
(1)対象となる融資の資金使途
・承継代表者が他の株主から自社株を買い取るための資金
・承継代表者が事業用資産を買い取るための資金
・事業用資産を相続、受贈した場合の相続税・贈与税の納税資金
事業承継税制 ~納税猶予制度の手続き~
納税猶予を受けるためには、相続・贈与前、申告期限中、申告期限後の各段階で必要な
手続があります。今回はそれぞれの段階で必要となる手続について説明します。
1、経済産業大臣の確認
経済産業大臣の認定を受けるのに先立ち下記の条件を満たしているかの確認が必要です。
①企業規模の条件...中小企業者であること
②代表者の条件...特定代表者がいること
③後継者の条件...特定後継者がいること
※ 但し、相続で定の要件を満たす場合には、当該確認が不要となることがあります。
2、相続・贈与税の申告期限中の手続
経済産業大臣の認定
相続開始から5ヶ月以内、贈与の場合は贈与の翌年の1月15日までに経済産業大臣への
認定申請をしなければなりません。
要件については事業承継Ⅳを参照下さい。
3、経営承継期間中の手続
相続税・贈与税の申告期限の翌日から5年を経過する日又は経営承継相続人等が死亡の日
いずれか早い日までの期間(経営承継期間)中において、毎年1回の「年次報告書」及び「経営
報告届出書」の提出が必要となります。
年次報告書の提出(経済産業省)
相続税・贈与税の申告期限の翌日から起算して1年を経過するごとの日(報告基準日)の翌日
から3ヶ月を経過する日までに、「年次報告書」を経済産業省へ提出します。
経営報告届出書の提出(税務署)
相続税・贈与税の申告期限の翌日から起算して1年を経過するごとの日(第一種基準日)の翌日
から5ヶ月を経過する日までに、「経営報告届出書」もしくは「経営贈与報告届出書」提出します。
4、経営承継期間経過後の手続
経営承継期間の末日の翌日から3年を経過するごとの日(第二種基準日)の翌日から3ヶ月を経過
する日までに、「経営報告届出書」もしくは「経営贈与報告届出書」を税務署へ報告します。
注:経営承継期間経過後は、経済産業省への年次報告書の提出が不要となるため、
届出期限が5ヶ月から3ヶ月へと短縮されるので注意が必要です。
次回は、『金融支援措置』についてご案内致します。
1.認定
「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づき
『経済産業大臣の認定』を受けること
2.会社の主な要件
次の会社のいずれにも該当しないこと
・上場会社、中小企業者に該当しない会社
・風俗営業会社
・資産管理会社
・総収入金額、従業員数がゼロの会社
3.先代経営者である被相続人の主な要件
①会社の代表者であったこと
②相続開始直前において、被相続人と同族関係者で総議決権数の過半数を保有し、
かつ、後継者を除いた同族内で最も多くの議決権数を保有していたこと
4.後継者である相続人等の主な要件
①相続開始から5ヶ月後において会社の代表者であること
②先代経営者(被相続人)の親族であること
③相続開始時において、後継者と同族関係者で総議決権数の過半数を保有し、
かつ、 これらの者の中で最も多くの議決権数を保有することとなること
5.書類の提出
相続税の申告期限までに、この特例の適用を受ける旨を記載した
相続税の申告書および一定書類を税務署へ提出すること
6.担保の提供
納税が猶予される相続税額および利子税の額に見合う担保を税務署へ提供すること
以上が、『非上場株式等についての相続税の納税猶予の特例』の適用を
受けるための要件となります。
1.株式の取得
贈与により、先代経営者である贈与者から、全部又は一定以上の
非上場株式等を取得すること
2.認定
「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」に基づき
『経済産業大臣の認定』を受けること
3.会社の主な要件
「非上場株式等についての相続税の納税猶予の特例」における会社の要件と同じ
4.先代経営者である贈与者の主な要件
①会社の代表者であったこと
②贈与の時までに会社の役員を退任すること
③贈与直前において、贈与者と同族関係者で総議決権数の過半数を保有し、
かつ、これらの者の中で最も多くの議決権数を保有していたこと
5.後継者である受贈者の主な要件
贈与の時において、
①会社の代表者であること
②先代経営者(贈与者)の親族であること
③役員等の就任から3年以上を経過していること
④後継者および後継者と同族関係者で総議決権数の過半数を保有し、かつ、
これらの者の中で最も多くの議決権数を保有することとなること
6.書類の提出
贈与税の申告期限までに、この特例の適用を受ける旨を記載した
贈与税の申告書および一定書類を税務署へ提出すること
7.担保の提供
納税が猶予される贈与税額および利子税の額に見合う担保を
税務署に提供すること
以上が『非上場株式等についての相続税の納税猶予の特例』の適用を
受けるための要件となります。
次回は、『納税猶予制度の適用を受ける際の手続』についてご案内致します。
これまで中小企業は、事業承継の際の相続税の負担が大きな問題となっており
ました。
そこで、相続税の負担を軽減するため
・中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律 (以下「円滑化法」という。)
・平成21年度税制改正
により、非上場株式にかかる相続税・贈与税の納税猶予制度が創設されました。
(1) 相続税の納税猶予とは
①概要
後継者である相続人が、非上場会社を経営していた先代経営者(被相続人)から
相続によりその保有株式等を取得して、事業を継続していく場合に、後継者が納付
すべき相続税額のうち、保有部式等の課税価格の80%に相当する相続税額につい
ては、その後継者の死亡等の日まで納税が猶予されるというものです。
ただし、相続前から後継者が既に保有している議決権株式等を含め、発行済議決権
株式総数の3分の2に達するまでの部分に限ります。
②いつから適用?
相続税の納税猶予制度は、平成20年10月1日以後の相続等について適用されます。
(2) 贈与税の納税猶予とは
①概要
後継者が、円滑化法に基づく経済産業大臣の認定を受けた非上場会社の代表権を
有していた親族から、贈与によりその保有株式等の全部を取得した場合には、一定
の株式等の贈与に係る贈与税の全額の納税が猶予されます。
ただし、贈与前から既に後継者が保有していたものを含めて、発行済議決権株式等
の総数等の3分の2に達するまでの部分が上限となります。
②いつから適用?
贈与税の納税猶予制度は、平成21年4月1日以降の贈与からの適用されます。
(3)適用を受けるための注意点
① 納税猶予制度は要件・確認事項が多くあるため、見落とさないように注意が必要です。
② 納税猶予の割合が異なります。
相続税 ・・・ 株式総数の2/3に達するまでの部分について、課税価格の80%
に対応する相続税
贈与税 ・・・ 株式総数の2/3に達するまでの部分について、贈与税の全額
③相続税の計算時には、贈与税の納税猶予を受けた株式も相続財産に含めて計算が
行われます。
次回は、納税猶予制度の適用を受けるための要件についてご案内致します。
(1)具体例
社長Aさんが所有する財産・・・自社株式3億円(60万株)のみで他にめぼしい財産なし
社長Aさんの法定相続人・・・長男・次男・長女の3人
社長Aさんが、自社株式のすべてを、後継者である次男に相続させる旨の遺言書を残して亡くなられた場合を例に考えてみましょう。
(2)遺留分減殺請求権
何も財産をもらえなかった長男・長女の立場からすると、文句を言いたくなるかもしれません。それが遺留分減殺請求権です。
では、長男・長女はそれぞれ次男に対して、どのくらい遺留分を請求できるでしょうか。
(答え) 3億円×2分の1×3分の1=5,000万円
次男に1億円の現預金があれば、兄さん・姉さんに5,000万円づつ渡すことで解決しますが、それが無い場合には次男は自社株式から5,000万円相当額(100万株)を兄さん・姉さんにそれぞれ分け与えなくてはなりません。
そうすると、自社株式が分散してしまい、次男は安心して事業を継続・発展させることができなくなります。このような事態を招くことは、社長Aさんにとっても本望ではないでしょう。
(3)除外合意
そこで、遺留分権利者全員の合意内容について家庭裁判所の許可を受けることを条件に、先代経営者から後継者へ贈与された自社株式を遺留分算定の基礎財産から除外することができるようになりました。この場合、長男・長女の遺留分減殺請求は0円となります。
従前からも、非後継者(長男・長女)が遺留分減殺請求権を相続開始前に放棄できる制度はありましたが、今回の特例では後継者(次男)が単独で家庭裁判所に申し立てることができるためより簡素な手続きで株式の分散化を未然に防げるようになりました。
次回は、もうひとつの方法、「固定合意」について解説します。
事業承継対策を先送りにしていませんか?
対策をせずに放置していると、いざ事業承継という時に、「自社株式や事業用資産が分散してしまった」、「相続税が思いのほか高く、納税資金が足りない」、「相続を巡ってもめ事が起きる」、「取引先の信頼を得られない」、といった問題が生じ、最悪の場合、廃業に至ってしまいます。しかし「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」(以下、経営承継円滑化法)を活用することで、解決が図れる問題もあります。
そこで、今回から6回にわたって「事業承継」というテーマで、経営承継円滑化法の内容をご紹介していきたいと思います。
~予定しているテーマ~
第1回 経営承継円滑化法の概要(3つの支援策)
第2回 民法の特例(遺留分に関する特例)
第3回 納税猶予制度(概要)
第4回 納税猶予制度(要件)
第5回 納税猶予制度(手続)
第6回 金融支援措置
経営承継円滑化法では、中小企業の円滑な事業継続を図るため、「遺留分に関する民法の特例」、「金融支援」、「相続税・贈与税の納税猶予制度」の3つの支援策が設けられています。
1 民法の特例
円滑な事業承継のためには、後継者が自社株式や事業用資産を承継することが必要です。しかし民法では、相続人に最低限の財産を相続する権利「遺留分」を認めています。
中小企業の経営者の場合、相続財産の大部分が自社株式や事業用資産ですので、後継者にこれらの財産を集中させようとすると、他の相続人の「遺留分」を侵害してしまう可能性があります。結果として、相続紛争の原因となったり、事業用資産が分散してしまうことになります。
そこで、経営承継円滑化法では、一定の要件を満たす後継者が、一定の手続きを経ることを前提に、以下の民法の特例の適用を受けることができるようになりました。
(1)生前贈与株式を遺留分の対象から除外する。
贈与株式が遺留分減殺請求の対象外となるため、相続に伴う株式分散を未然に防止することができます。
(2)生前贈与株式の評価額を予め固定する。
後継者の貢献による株式の価値上昇分が遺留分減殺請求の対象外となるため、経営意欲が阻害されることがありません。
2 金融支援措置
後継者が経営権を取得するためには、後継者や会社が、自社株式や事業用資産を他の相続人から取得する必要があります。
この措置は以下の特例の創設により適用をうけることができるようになりました。
(1)中小企業信用保険法の特例
信用保証協会の保証付き融資において、通常の融資とは別枠での融資を受けることができます。
(2)株式会社日本政策金融公庫法の特例
日本政策金融公庫で、通常より有利な利率での借入を受けることができます。
3 相続税・贈与税の課税についての措置
税制面から円滑な事業承継を支援するため、相続税や贈与税に以下の特例が認められるようになりました。
本来であれば、相続時・贈与時に課税される税金を、将来に繰り延べることができます。また、一定の条件を満たせば、納めなくてもよくなります。
この措置は以下の制度により、適用をうけることができるようになりました。
(1)非上場株式等の相続税の納税猶予制度
(2)非上場株式等の贈与税の納税猶予制度
これらの支援策の詳しい内容は、第2回から第6回でご紹介します。
次回は「民法の特例(遺留分に関する特例)」についてご説明します。
平成20年10月1日に施行された「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(以下、経営承継円滑化法)」は中小企業の事業承継の総合支援策として、次の3つの内容からなっています。
①金融支援措置に関する特例
②相続における遺留分の特例
③相続税における非上場株式等の納税猶予
前回、前々回お伝えした納税猶予の制度は相続に関する制度でしたが、今回は「相続前」の制度である「遺留分に関する民法の特例」(平成21年3月1日施行)についてご紹介します。
一定の要件を満たす後継者が、先代経営者から生前贈与等により取得した自社株式について、先代経営者の推定相続人(遺留分権利者)全員との合意及び所定の手続きを行うことを前提に、2つの特例が受けられます。
(1)生前贈与株式等を遺留分の対象から除外できる「除外合意」
旧代表者の生前に、旧代表者から後継者が生前贈与された自社株式等について遺留分の算定の基礎財産から除外する合意を、旧代表者の推定相続人全員が書面により行ってから1ヶ月以内に経済産業大臣に申請して確認を受けた後、その確認後1ヶ月以内に後継者が単独で家庭裁判所に許可申請をして、家庭裁判所がそれを許可することにより、「除外合意」の効力が発生します。
この合意により事業承継に不可欠な自社株式等に関する遺留分減殺請求を未然に防ぎ、後継者に株式を集中的に持たせることが可能になります。
(2)生前贈与株式等の評価額をあらかじめ固定できる「固定合意」
旧代表者の生前に、旧代表者から後継者が生前贈与された自社株式等の評価額を合意時点の価格に固定する「固定合意」は、上記同様に経済産業大臣の確認などを経て効力が発生します。
この合意により、旧代表者から生前自社株式等を贈与された後に、後継者が自身の経営努力により自社株式等の価値が上昇しても、その上昇価値分を後継者が保持できることで、経営意欲の阻害要因を排除することができます。
※ 株式等の価額については、弁護士、弁護士法人、公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人の証明を受けることが経営承継円滑化法に規定されています。
※ 中小企業庁では、「経営承継法のおける非上場株式等評価ガイドライン」を取りまとめ、評価方式と留意点をホームページで公表しています。
(1)会社の要件
特例中小企業者(法3条1項)
中小企業基本法で定められた中小企業者(一部は政令により範囲が拡大されています)のうち,3年以上継続して事業を行っている非上場会社が対象です。自社株式の存在が前提となりますので、個人事業主は対象外となります。
(2)被相続人(旧代表者)の要件
旧代表者(法3条2項)
①特例中小企業者の代表者であったこと又は現在代表者であること
②推定相続人への株式等贈与であること
(3)相続人(事業の後継者)の要件
後継者(法3条3項)
①特例中小企業者の現在代表者であること
②議決権の過半数を保有していること
※この遺留分の特例を受ける前に既に議決権の過半数を所有していた場合は対象外となります。
③先代経営者の推定相続人であること
④先代経営者からの贈与による株式等取得であること
平成20年10月1日より中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律
(経営承継円滑化法)が施行されました。
この経営承継円滑化法に関しては、以下の3回にわたりその内容をご紹介しました。
「事業承継税制の見直しに合わせ、相続税の課税方式も変更に」
「非上場株式の相続税評価額が80%減に!?」
「自社株について事業承継が支援される! 」
今回は、いよいよ経営承継円滑化法が施行されたということで、
事業承継にかかる非上場株式の納税猶予制度の
対象要件について解説します。
当該制度の適用を受けられるのは、経営承継円滑化法に規定する中小企業者で、
上場会社等以外の「会社」です。
ただし、中小企業者であっても「個人」は対象外です。
これは、納税猶予の対象となる財産は、
あくまでも事業継続に必要とされる株式であり、
その他の財産は当該制度の対象とはされていないからです。
経済産業大臣の認定が必要です。
その申請期限は代表者である被相続人の死亡の日の翌日から10カ月以内です。
そして、この認定を受けるための要件は次のすべてを満たすことです。
イ 風俗営業会社に該当しないこと
ロ 資産保有型会社に該当しないこと
ハ 資産運用型会社に該当しないこと
ニ 直近の事業年度における総収入金額がゼロを超えること
ホ 常時使用する従業員の数が1人以上であること
ヘ 特別子会社が上場会社等、大法人等又は風俗営業会社に該当しないこと
ト 代表者が経営承継相続人であること
チ 拒否権付株式(いわゆる黄金株)を発行している場合には、
経営承継相続人以外の者が有していないこと
認定の有効期限は5年です。
またこの期間中は、毎年1回、
経済産業大臣に事業継続状況を報告する義務があります。
この報告の結果により取消事由に該当した場合や、
報告そのものを怠った場合にはその認定は取消されることになります。
今回ご紹介した認定要件については、
経営承継円滑化法施行規則に定められているものです。
死亡時まで対象株式を保有し続けた場合などに受けられる
猶予税額の免除規定などは、平成21年度税制改正で
詳細が規定される予定ですので、今後の税務の動向にも注意が必要です。
以前「非上場株式の相続税評価額が80%減に!?」、また、前回の「自社株
について事業承継が支援される! 」において、中小企業の事業承継を円滑に
するための法案が検討されていることをご紹介いたしました。
一方、その事業承継税制の見直しにあわせて、相続税の課税方式についても、
現行の『法定相続分課税方式』から『遺産取得課税方式』に改定することが
検討がされております。
現行の法定相続分課税方式とは、相続税の課税価格から基礎控除分を差し
引いた残額を法定相続割合で按分し、それぞれの額に相続税率を乗じて相続
税総額を算出した後、その総額を相続人の実際の相続割合で按分して個々の
負担税額を決定するもの、をいいます。
これは、遺産分割のやり方に関わらず、相続税総額は変わらない特徴を持ち
ます。
これに対し遺産取得課税方式は、相続人が実際に取得した遺産額に応じて
課税を行うもの、といいます。
21年度の税制改正において創設される「取引相場のない株式等に係る相続税
の納税猶予制度」では、一定の非上場中小企業の株式等について、80%の減
額措置が導入されます。
これは以前ご紹介したとおり、相続に係る非上場の株式等の相続税評価額を
80%軽減するというものです。
よって、現行の相続税総額を算出してから按分する「法定相続分課税方式」で
は、事業の後継者以外の相続人も税負担の軽減を受けることが可能となって
しまいます。
そのため、相続税の課税方式を「遺産取得方式」に見直すことによって、株式
等を承継する相続人のみが税負担の軽減を受けることができるよう、対応する
のです。
このブログでは、税務情報の
最新トピックを発信しています。


