京都の税理士川端雅彦のコラム

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2011/4/27

世襲制の是非を問う。

企業がゴーイングコンサーンを前提としている限り、必ず次世代へ事業を承継しなければなりません。そして、この事業承継は大変重要で一大事であり、経営者にとって最も大きな仕事の一つであろうかと思います。

そこで問題になるのが「誰に」その事業を引き継がせるのか、ということです。

基本的な考え方は、「最も、社員とお客様を、そして会社をハッピーにできる人物」が後継者になるべきと考えられます。

つまり、社長の座に対して、その能力に応じて等距離であることが、最もフェアーであると考えられます。

ところが、現実的に当社の関与先を調べてみると、そのほとんどがご子息を含めた同族関係人が後継者として選ばれています。

同族関係者以外のケースは数えるほどであり、当社の実績でも3%程度です。

先ほどの後継者選定のフェアーな基準から照らし合わせると、世襲をすることが関係者を最も幸せにするのか(したのか)ということですが、そうでないケースと比較することが出来ないためなんとも言えません。

したがって、感覚的な話になるのですが、世襲制は必ずしもベストではないが、セカンドベストであると思います。

まず、経営者の能力という面から言うと、次世代を担うであろう同族でない役員と、極端に差があることはあまりありません。

 というより、誰もまだ継いでないので、経営者としての能力を計り知れないという方が正しいかも知れません。

ただ、「門前の小僧、習わぬ経を読む」という諺にあるように、経営者である親の背中を見て育った子供の方が、覚悟という面で相応しいケースが多いようです。

それから、能力の差が、頑張れば挽回可能な程度であれば、世襲である方が周りに対する説得力があります。

 

もう一つは、株式の保有に関する問題です。

一般的には、そのほとんどが創業者の同族関係者で占められており、第3者が後継者になるとすると、その株式を取得するのに多大なお金がかかります。

それを考えると、中小企業の場合は世襲制を取らざるをえない事情があるのです。

したがって、上場を目指すほど規模が大きく、社会的影響が多大な場合を除き、世襲制というのはセカンドベストな選択と言えます。

尤も、そのご子息が「跡を継がさせていただいてありがとう」という謙虚さを持ち合わせ、家と従業員の生活を守るのだという気迫と、そのための努力を怠らないということができて初めて、後継者としての十分条件を満たすことは言うまでもありません。

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