京都の税理士川端雅彦のコラム

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「02.世相」の記事一覧

かんぽの宿のオリックスへの売却をめぐり、大論争のすえ鳩山総務大臣が辞任することになった。

そもそも、この問題は売却額が適正かということと、売却のプロセスが公正になされていたのかが問われるべき問題である。

売却額が適正かについては、再調査の上、検討委員会が「適正」意見を付している。
2400億円もお金をかけたものが109億円で売却されるということが適正でないという「感情論」が先行してこのような結果になっている。

しかしよく考えてみてほしい。かんぽの宿は、その資産だけでなく、そこで働く人たちの「雇用」もワンセットで購入することが条件であり、毎年40億円の赤字を垂れ流す「不良資産」なのである。

しかもそこで働く人たちもモラルもスキルも極めて低く、黒字化するのに大変な困難さを伴うものであるらしい。

109億円で買い手がついたことをむしろ歓迎すべきであり、購入にストップをかけられた宮内氏も「高い買い物をしなくてよかった」と言っているほどである。

売却のプロセスで入札企業に、降りろ!とかいう恫喝があったとか言われているが「その事実」はいまだ出てこない噂話にしか過ぎないのである。

噂話で民間人を裁くというのは法治国家のすることではない。

オリックスの宮内氏が規制改革委員会の議長を務めており、事前に情報が入っているはずだからダメだ、などとも言われている。

そうであったにしても、よーいドン!」で入札をしたわけであり、正規の入札プロセスを経ているわけだから何が問題なのかよくわからない。

つまり、今回のドタバタは、極めて「情緒的」な感覚でこれで支持率が上がるとでも錯覚した鳩山元総務大臣が、郵政民営化に反対であった族議員、官僚らの後押しを受け、しでかしたパフォーマンスに過ぎないのではないか。

同時にマスコミが世論を誘導し、なおさら事実に基づかない「情緒的世論」が作られていることに、この国の怖さすら感じる。

郵政は民営化されたわけであるから、民間の人事に口をはさむこと自体おかしなことであるし、売却額、プロセスともに正当であるわけだから、今回の辞任については「麻生首相の判断」が正しいのである。

よりによって民主党の鳩山党首は国会において「西川氏の首を取る」などと言及した。

民主党が政権を取ることが日本が変わるはじめの第一歩になると信じていたが、今回の国会での発言で、民主党に失望感を覚えてしまった。

つい先日、12都道府県の自治体で不正経理が発覚した。

不正経理の内容は、補助金として国から支給されるお金を、本来の目的と違う目的に使っていたというものだ。

これは税金の流用であり、これらを見抜けなかった、あるいは、見過ごした自治体の責任は重い。

これを受けて「地方分権改革推進委員会」の丹羽宇一郎氏は、不正経理を防ぐ仕組みを政府に新たに提言する、としている。

世間では、不正経理は地方分権を逆行させてしまうから、知事は猛省すべきである!との批判が相次いでいる。

しかし、不正経理は地方分権を阻むことになるのだろうか?

もちろん、不正経理は、あきらかにルール違反であり、とがめられるべきものである。地方自治体のドンである知事も、猛省すべきだし2度と起こらない仕組みをつくらなければならない。

だが、不正経理が起こった本質的な問題を解決しなければ同じようなことが起こると思う。

補助金は使途を中央官庁から縛られ、余れば国に報告し、減額される。まさに手足が縛られたお金である。

したがって、もらった補助金を節約しても、節約した分を国に返さなければならないから「使い切る」方に意識が向く。

そこには、コストを削減しようという意識が希薄になるので、税金の無駄使いの温床となる。


「三位一体の改革」で国から地方への補助金の削減と、その見返りとしての地方への税源移譲を進めたが国土交通省や農林水産省は、その権限を手放さず、公共事業に関する補助金は残ったままである。

余ったお金を他の事業に使えるように思い切って税源を移譲すれば、地方自治体は、工夫をするだろうし、何より、その地域にとって好ましい予算配分をするだろう。

仮に、分権が進み地方において不正が起こったとしても、今でも不正が起こることから考えると同じであるし、地方に近いところで監視の目があれば、このようなことも少なくなるだろう。

中央官庁が「箸の上げ下ろし」まで指示しないと上手く運営できないほど、地方の能力は低くない。

もし地方の能力が低いのならなら、それこそ文部科学省の中央集権的な教育が破綻したことの証ではないか!

不正経理という問題は、地方分権という本質的な解決策をすすめなければならないことを、指し示す「現象」なのである。

 

先日、製紙業界の古紙配分比率の「偽装」が表面化し、マスコミがこぞって「けしからん!」と製紙業界を責めたてている。

偽装はあきらかにルール違反であり、許されるべきものではないが、この論調が「古紙の比率を高めよ!」という方向へ導かれることに少々懸念している。

この論調の根拠の一つに「紙の消費は森林を破壊し、地球温暖化を招く!だから、古紙をリサイクルせよ!」という主張がある。

なるほど、森林破壊は地球温暖化を招くことに異論はないが、その前段、つまり紙の消費は森林を破壊するという主張には合点がいかない。

ほかに例をとると、牛は年間に2000万頭も処分されながら、牛が絶滅するという話は聞いたことがない。

なぜなら、牛を食するという需要がある限り、牛を生産する人がいるわけで、牛が絶滅することはないのである。

それと同様に、紙という需要があるから「植林」するわけで、その結果、森は再生されるのである。

仮に、この世の紙がすべて再生紙100%でリサイクルされるとすると「植林する」という動機がなくなるわけで、それこそ、森林の荒廃が進むのではないだろうかと思う。

経済学的に言うと森と木に「所有権」があり、マーケットメカニズムが正しく機能しておれば、紙の消費によって森林がなくなるということは、ありえないのである。

それから、古紙を再生するというのは、古紙を回収する際のトラックなどが排出する排気ガス、品質を保つために消費する様々な薬剤など、かえって環境に負荷をかけてしまうのである。


そのあたりを吟味した上で、古紙をどの程度混ぜるかを議論しなければいけないのであって、ヒステリックに悪者を叩きのめしても、環境によくない結果が生まれる可能性だってあるのである。

製紙業界もそのあたりを、きちんと情報として提供して国民に知らしめる責務があると思う。

もちろん『偽装』はルール違反であるからお咎めを受けなければいけないが『地球温暖化を抑制するために古紙を使え!という結論は『偽装』の恐れがあるのではなかろうか

2007/3/2

格差社会

確定申告のシーズンになると、我々税理士は、納税者の税務申告支援の一環として「納税相談」に、ボランティアとして参加しなければならない。

先日も、納税相談に参加することになった。

多くは、年金受給者や住宅ローンの還付申告者だが、これらの納税者に混ざって、自分で商売をされている数名の事業所得者が相談に来られた。

年金受給者の方たちは、多い人で300万円を超える年収があり身だしなみもきちんとされており、一般的に想像する「細々とした生活感」はあまり感じられない。

一方で、事業所得者の方たちのほとんどが、食べていくのがやっとで、さえない顔つきで「あきまへんわ。」とため息を漏らしながら、私の目の前に座られる。

身だしなみから想像しても、経済的には逼迫している様子が覗える。

このような方たちとお話をしていると、最近ある「格差社会」の議論に違和感を覚えてしまう。

最近されている格差社会はいけないと言う議論は、どちらかと言うと経営する側と雇われる側の間にある「経済格差」が是正されるべきという議論だが、果たしてその前提は正しいのだろうか?

納税相談に来られる、いわゆるお商売をされている方々は、雇う側であるのだが、格差の上の側にある人たちではない。

むしろ、年金受給者や給与所得者のほうが彼らに比べれば、リッチである。

仮に、事業経営者が格差社会の上側になることができるなら、みんなそうすればいいのではないかと思ってしまう。

現在では、商法も改正され1円でも株式会社が作れる。簡単に事業ができるのである。

だから、格差社会の下側で経営者に文句を言ってる人たちは、自ら起業すればいいではないかと思う。

しかし、事業を経営するという現実は、甘くない。

想像以上にしんどいことや、寝られないほどの悩みがつきまとうのである。借入にも個人保証を取られるから、失敗すれば全財産を失う事だってある。

だから、それほどのリスクを負って事業を成功させた人たちが、経済的に多少豊かになることは、むしろ健全な格差ではないだろうか、と思う。

 

5月の23日、汚水処理施設の建設工事の談合に伴い、大阪地検特捜部は、7人を逮捕した。

一方で、5月24日、社会保険庁は、国民年金保険料の不正免除問題の責任を問い、大阪社保事務局の菅原局長を総務部付とする更迭人事を発表した。

私は、汚水処理施設の談合に伴う今回の「逮捕」が納得いかないなどというつもりはさらさらない。むしろ、当然であると思う。

しかし、この「談合」「国民年金保険料の不正免除」も、国民の利益を不正に損なうという意味で同じはずであるのに、民間人は「逮捕」され、官僚は「更迭」という処分に、どうも納得がいかないのである。

民間人は「ブタ箱」に入れられ、官僚は総務部への「配置転換」でしゃんしゃんと終わるのである。

   官尊民卑の象徴的出来事である。

今までから、官僚による不正が、数多く明るみに出ているが、ブタ箱に入ったこともなく、ぬくぬくと国民の税金から、給料をもらい続けているのである。

官僚には「解雇」という概念もないから、失業保険も払っていない。

やみくもに解雇するのは、忍びないとしても、今回のように国民を欺き、損害を与えるような場合は、明らかに国家に対する「背任」であるから、国民が納得のいく処分をすべきである。

国家背任罪」を立法させ「情報公開制度」と並行して運用すれば、この国の最後の構造改革である行政改革が確実に進むのではないだろうか。

そうすれば、公僕(サーバント)として、本来の官僚に立ち返ることができるように思う。

渡辺会長は村上氏の阪神タイガース上場提案に対し次のように言及した。
「村上ファンドってどこの国籍があるんだよ。彼らの集めた金はどこから
来ているんだ。阪神のオーナーみたいなツラしてだな、でけえ口して言う
理由は1つもない。断じて許さないし村上阪神なんてことはあり得るわけ
がない。」

同会長は野球協約が参加資格に定める「資本金1億円以上の株式会社」
「日本に国籍を有しないものの株式総数が49%を超えてはならない」
などを挙げた形で、同ファンドの動きにけん制球を投げ込んだ。

球団株が上場されれば阪神電鉄以外の企業や個人が球団(=チーム)の
株主になり、勝敗が株価に影響を与え、試合が賭博の対象になる危険性
も指摘した。
                (日刊スポーツ10月6日より抜粋)
    
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またまたお茶の間を賑している村上ファンドですが、渡辺会長の感情
あらわにした激怒ぶりにもあきれたもんです。

外国人が49%を超えて所有できないなら、そのルールに従えばいいだけ
の話です。

 上場して試合が賭博の対象になるなら、上場してないのにどうして今ま
で「黒い霧事件」などがおこったんでしょう。

 上場すると、潤沢な資金で「読売ジャイアンツ」並に、良い選手を獲得
することができるかもしれませんし、ストックオプションなどでやる気が
倍増するかもしれません。

 だから、上場せよというわけではありませんが、もう少し「野球界」に
とって何が問題で、上場という機会がそれを解決できるのかどうかという
冷静な議論が欲しいものです。

      もう少し「勘定」的になってほしいもんです。

ちょっと最近忙しいので、私の10月8日づけのメルマガから引用しちゃいました。
またしても、村上ファンドが市場を賑わしている。

4日、阪神電気鉄道株を38・13%取得するのに要した総投資額が1000億円近くに上ることが分かったそうである。

ライブドア社長堀江貴文がニッポン放送買収に投じたとされる約1000億円に近い規模なので、単純に高く売り抜けるという意図以外の何かを感じてしまう。

とはいうものの、阪神電気鉄道の土地の簿価が、時価より著しく低いことが株価に反映されていないという「割安感」に基づいた投資であり、合理的ではある。

一方で、投資資金1000億円に見合うほどの「含み益」(時価と簿価のギャップ)はない、との証券アナリストの声もあり、村上氏は「私は大阪出身で阪神には愛着がある」といってることもあって阪神電気鉄道を解散して回収するなんて荒業もしないだろうと思う。


そうすると、阪神タイガーズのブランド価値を利用した球団の上場とか、何か他の手立てを提案してくるのかもしれない。


まあでも、阪神電気鉄道の株主が、株主だからといって阪神電車で「キセル」をしたら、犯罪になるのだから、無茶なことはしないだろうと期待しつつ、ハラハラドキドキ見守っていたいと思う。
私は仕事で移動するときによく電車を利用するが、どうもあの「優先座席」が気に入らない。

というか、日本人のモラルの低さを助長するように思えてならない。

なぜかというと、そもそも優先座席なんてなくても、お年寄りや体の不自由な方が、乗ってこられたら譲るのが「当たり前のマナーであり心遣い」だと思うからである。

だから、「お年よりは一般の席でなく優先座席に座って欲しい」とか「若い人は、優先座席に座らないで欲しい」なんて議論が起こること自体おかしいのである。

「優先座席だから、席を譲りなさい!」ではなく、どこの席に座っていても譲るのが本当の心遣いである。

本来「心遣い」から自発的にやらなければいけないことにまで、いちいち「ルール」をきめないと出来ないほど、「日本人のモラル」が低下してしまったのだろうか。


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